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2023.07
神秘の花に癒やされる
蓮の花と長岡天満宮

恐竜とともに生きた神秘の花


朝日とともに、泥の中から清らかな花を咲かせる蓮。
蓮は植物のなかで、もっとも歴史が古い植物のひとつです。恐竜が存在していた白亜紀には存在していたと考えられ、その姿をほとんど変えずに生き延びてきました。
氷河期も乗り越えた強い生命力の証となったのが、千葉市の遺跡で約2000年前の種が見つかり、植物学者の大賀一郎博士が発芽に成功したこと。大賀蓮と呼ばれ、繁殖されるようになったのです。
人々との関わりも深く、古事記や日本書紀に記載されていたり、万葉集にも和歌があったりと、日本での長い歴史を持っています。


古都で楽しむ蓮のお花見


そんな蓮に親しめるのが、京都・長岡京市にある長岡天満宮(ながおかてんまんぐう) の境内東に広がる八条ヶ池。八条ヶ池は、寛永15年(1638年)、桂離宮を造営した八条宮智忠親王により造営されました。


池のモデルとなったのは、中国・杭州市にある西湖十景の一つ三潭印月(さんたんいんげつ)。風光明媚な湖上の回廊を模した橋が架けられ、その橋の上から蓮の花を楽しめるようになっています。
八条ヶ池の蓮は西湖紅蓮という品種。1992年に長岡市の友好都市の中国浙江省寧波市から贈呈されました。当初は100株だったのがいまは300株ほどに増えています。この蓮の特徴は、大輪の花を咲かせること。その大きさはおよそ20cmにも及ぶのだとか。
早朝に開花し午後には蕾になるため、朝の爽やかな空気のなかで、清らかなお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか?