秋風になびく可憐な姿で目を楽しませてくれるコスモスの花。
日本には原産国のメキシコから明治時代に伝来しました。丈夫で育てやすいことからあっという間に園芸種が広まり、今では日本の秋の花としてすっかり定着しています。
開花シーズンは6〜11月頃と長いのですが、各地のコスモス園での花盛りはやはり秋の10月頃。大地をピンクや白で埋め尽くすコスモスの絨毯が、季節の風物詩として親しまれています。
神奈川県伊勢原市にある比々多神社(ひびたじんじゃ)は、関東で一、二を争う古社。社伝による創建は紀元前655年。さらに、祭祀遺跡も発掘されていることから、1万年以上前から太古の人々の祈りの場であったのではないかとされているのです。
歴史ある神社が鎮まるのは、小田急線伊勢原駅と鶴巻温泉駅からバスと徒歩で30分ほどの場所。周囲にはのどかな田園風景が広がっています。
パワースポットとしても知られているようですが、こちらの神社を参拝した人が口をそろえていうのが「なんだか居心地がよかった」「気持ちよくてずっといたくなった」なんて言葉。立派な拝殿に天をつくように伸びる杉の巨木、落ち葉がほとんどないほどきれいな境内は、確かに居心地がよくてパワーをいただきにくる人がいるのも納得です。
コスモス畑は、神社を出て東に進んだ先。東京大学伊勢原農場の付近に広がっています。地元の観光振興会の方々が休耕地を利用して育ててくださっているそうで、整備された公園などではなく野趣豊かに咲く可憐な花が咲く様子が楽しめます。さらに歩みを進めれば、元宮へも参拝が可能。相模湾まで見渡す絶景が広がり、伊勢原市の「地域景観資源」にも指定されています。