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2021.10
日本三大稲荷の門前町商店街で味わう
祐徳稲荷神社と
手作りゆずこしょう

総漆塗り、極彩色の建物が美しい祐徳稲荷神社


九州内では、太宰府天満宮についで年間参拝者数の多い祐徳稲荷神社(ゆうとくいなりじんじゃ)は、佐賀県の南部にあります。京都の伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)、茨城の笠間稲荷神社(かさまいなりじんじゃ)とともに「日本三大稲荷」ともいわれている神社です。
御本殿に祀られているのは、倉稲魂大神(うがのみたまのおおかみ)、大宮売大神(おおみやのめのおおかみ=アメノウズメ)、猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)の3柱。衣食住を司り生活全般をお守りくださる神社として、信仰されています。豪華で鮮やかな外観を誇り、旅行者の参拝も多い神社です。
境内は四季折々の植物に彩られ、春には桜が、秋には紅葉が建物の美しさを一層引き立てています。本殿から山の上の奥の院へと続く道には、ずらりと連なる朱色の鳥居が。山の上の奥の院からは有明海まで一望でき、絶景が楽しめます。


本殿は地上約18mのところにありますが、バリアフリー化が進んでおり、エレベーターとスロープを利用できます。奥の院も参拝したい場合は、足場の悪い急な石階段が続くので、歩きやすい服装で。
写真提供:佐賀県鹿島市観光協会

無添加の手作り柚子こしょう


祐徳稲荷神社の参道にあるのが、門前商店街です。約400mの間に、さまざまな食事処や土産店が軒を連ねています。名物の鯉料理を食べられるお店のほか、地酒や菓子など多種多様な門前グルメが充実。無添加の手作り柚子こしょうも、そんな名物のひとつです。
購入できるお店はいくつかありますが、なかでも「まつや土産品店」では1929年の創業時から手作り柚子こしょうを販売。旧鹿島藩主・鍋島家の当主たちにも愛された逸品です。


まつや土産品店の店内には、旧肥前鹿島藩主鍋島家の第15代当主・直紹(なおつぐ)直筆の感謝状が飾られています。
写真提供:佐賀県鹿島市観光協会

柚子こしょうといえば、青唐辛子を使用した緑色のイメージが強いですが、門前商店街では赤く熟した唐辛子を使用したものも、よく見かけます。
まつやでは、赤と緑の2種類を販売。赤い柚子こしょうには黄色く熟した柚子の皮を、緑色の柚子こしょうにはまだ青い柚子の皮を使用しています。鹿島市産の食材にこだわって、ていねいに手作りされた柚子こしょうはいずれも絶品。とれたての柚子を使って仕込み、例年9月中旬に新物が販売されます。人気商品ゆえ、翌年2月には完売していることが多いようです。
店主のお話では、赤い柚子こしょうはラーメンやチゲ鍋に、緑色の柚子こしょうはうどんやそば、味噌汁のほか、焼き鳥や餃子、パスタとも相性バツグンなのだそう。ぜひお試しを。


まつや土産品店
佐賀県鹿島市古枝甲1656
TEL.0954-62-5450
写真提供:佐賀県鹿島市観光協会