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2020.09
金運もアップ!
香りを楽しむ神社さんぽ
キンモクセイ

月に大きな木があるという
伝説の花キンモクセイ


9月下旬から10月にかけて、どこからか漂う印象的な香り。キンモクセイは強い香りが邪気を追い払うとも、名前に「金」が付くことから金運が上がるとも言われる縁起のいい植物です。
さらに、キンモクセイにはロマンチックな伝説があるのをご存知ですか?
原産地の中国では、月に巨大なキンモクセイの木があると信じられていました。秋の月が黄金に輝いて見えるのはキンモクセイの花が満開だから、と考えられていたそう。なんとも風流な話ですよね。また伝説によれば、地上にあるキンモクセイの起源も月。中秋の名月の夜、月に住む仙女の嫦娥(じょうが)が踊り出し、キンモクセイの枝を揺らしたところ、その花がパラパラとこぼれ落ちて地上にもたらされたとか。そんな伝説が生まれるほど、人々は古来キンモクセイに魅了されていたのでしょう。


(C)写真 AC イオリマイカさん

手を合わせながら味わう甘い香り


キンモクセイが香る神社のひとつに、宮城県塩竈市にある志波彦神社(しわひこじんじゃ)があります。
ご祭神は志波彦大神(しわひこおおかみ)、産業や農耕守護、国土開発の神さまとして信仰されています。平安時代に編纂された『延喜式神名帳』に「名神大社」のひとつと記されるほど格式が高く、造営の際にはその費用の全額が国費でまかなわれたそう。なるほど、朱黒漆塗りが鮮やかなお社です。もともとは別の地にありましたが、明治になって鹽竈神社(しおがまじんじゃ)敷地内に遷座。見晴らしがよく、境内からは塩釜港や松島が望めます。
拝殿前にはキンモクセイの大きな木があり、満開になるとあたりいっぱいに香りが立ち込めます。甘い香りに包まれながら参拝できますよ。


(C)写真 AC PLANETwayさん