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2019.05
夏の訪れを告げる花
アヤメが神社をあでやかに彩る

凛々しくミステリアスなアヤメ


凛々しく咲くアヤメ。見頃を迎えるのは旧暦の五月、梅雨の時期です。しっとりと雨に濡れたアヤメもまた美しいもので、艶麗でどこか神秘的な雰囲気があります。
語源には諸説あり、葉の筋の模様が由来という説や、花びらの模様が由来という説、さらに中国から渡来して朝廷に仕えていた女性「漢女(あやめ)」が由来という説などさまざま。真実はベールに包まれています。
さらにアヤメと呼ばれる植物はひとつだけではありません。花の色も形もそっくりなアヤメとハナショウブとカキツバタ。古くは明確に区別されておらず、現在でもアヤメ科の総称として、どの花もアヤメと呼ばれることがあるのです。
また「菖蒲」の字は「アヤメ」と読むことも「ショウブ」と読むこともあります。ショウブは端午の節句で使われる草で、かつては「あやめぐさ」とも呼ばれていましたが、アヤメ科ではなくサトイモ科の植物です。このようにアヤメにはたくさんの顔があるのです。

アヤメの花を愛でつつ、開運さんぽ


福島・会津美里町にある伊佐須美神社(いさすみじんじゃ)は、事業の発展やさまざまな縁結び、夫婦円満、方位除けなどのご利益があるといわれる、会津の総鎮守です。
その外苑「あやめ苑」に植えられているアヤメは、150種10万株と東北最大級! 回遊式庭園を巡れば、水辺の景色と紫や白のアヤメの花々がみずみずしいコントラストを見せてくれます。
伊佐須美神社では、色とりどりのアヤメが咲き誇る6月中旬から7月上旬にかけて、盛大な「あやめ祭り」を開催。期間中は、アヤメを鑑賞しながらお茶を堪能できる「野点茶会」や、あやめ苑を一周囲んで踊る「あやめ流し踊り」など、さまざまな催しもあり、毎年30万人を超える人々で賑わいます。美しいアヤメを楽しみながら、開運パワーもいただくことができ、一挙両得です。


いつでもだれでも自由にさんぽできる「あやめ苑」。歩き疲れたら休憩できる東屋もあるのがうれしい。