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2018.11
冬のはじまりを告げる
山茶花の咲く神社へ

日本生まれ、日本育ちの晩秋の花



山茶花と書いてサザンカ。
現在でももっとも親しまれている日本固有種の一種で、英名の「Sasanqua」、学名の「Camellia Sasanqua」は日本名のサザンカが元になっています。
俳句の季語では「冬」にあたり、寒さに強い花という印象がありますが、野生種は主に九州、沖縄、山口県、四国などに分布しています。
実は、開花時期に寒気に当たると花を落としてしまうほど、温暖な気候を好む花でもあります。
四国以北でも見られるようになったのは、江戸時代から品種改良がおこなわれたおかげ。開花時期も野生種は、晩秋から冬であるのに比べ、園芸品種には春まで花をつけるものもあり、花の少ない季節に目を楽しませてくれています。


古都に似合うサザンカの花



日本生まれの花、サザンカを見られる神社はいくつかありますが、日本に根付いた花だからか古都に多く分布しているようです。
たとえば神奈川県鎌倉市の葛原岡神社(くずはらおかじんじゃ)や京都市伏見区の城南宮(じょうなんぐう)、奈良市の奈良駅そばに建つ漢國神社(かんごうじんじゃ)など。
ちなみに、銀閣寺を始め京都にはサザンカがある名所旧跡がたくさんあります。
よく似た花に、ツバキがありますがツバキは花首から散るのに対し、サザンカは花びらが散っていくのがもっともよく知られる見分け方。
古都散策がてら、晩秋の花を探してみてはいかがでしょうか?