コスモスの和名は「秋桜」。
日本の秋を代表する花のひとつです。群生するため、ピンクや白などカラフルな花々が一面に咲く様子は秋の風物詩となっています。
コスモスのふるさとは、じつは日本から遠く離れたメキシコ。メキシコでは標高の高い高原地帯に咲く花として知られています。そのため日本でも秋の涼しい気候で花を咲かせるようになりました。
コスモスが好む、日当たり風通しがよく、冷涼な環境は、鑑賞する人にとっても秋を感じるのにぴったりな心地よいスポットとなっています。
コスモスが日本に最初に入ったのは明治時代といわれています。神社とはあまり縁のなさそうなコスモスですが、日本三大稲荷といわれる佐賀県・鹿嶋市の祐徳稲荷神社(ゆうとくいなりじんじゃ)の外苑は、コスモスの名所。祐徳稲荷神社の外苑は、ツツジの名所として有名ですが、実はコスモスの花畑もかなりの見応えがあり、密かなおすすめスポットなのです。
コスモスが咲く外苑の花園(かえん)があるのは、駐車場の奥にある東山の上。祐徳博物館の裏側にある鹿島明神社の鳥居をくぐって約10分。途中であきらめてしまいそうな山道ですが、がんばって登りきれば目の前に一面の花畑が広がります。起伏のある大地にのびのびと咲くコスモスは、心に秋の風を吹き込んでくれるでしょう。