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2017.10
神社へ寄進した瓦が原型
湊川神社と瓦せんべい

墓所、殉節地を含む7666坪もの境内を持つ湊川神社。

忠誠心を貫いた
楠公さんを祀る神社


神戸市中心街にあり、「楠公(なんこう)さん」の呼び名で親しまれる湊川神社(みなとがわじんじゃ)。
御神祭は鎌倉末期・南北朝時代を代表する武将・楠木正成公で、倒幕をかかげた後醍醐天皇に、最後まで忠誠を尽くした正義の人として知られています。
倒幕を成し遂げたものの、その後の体制に不満を持った足利尊氏の20万ともいわれる圧倒的な兵に対し、わずか800ほどの兵とともに戦いを挑んだ正成公。延元元年(1336年)、この地で繰り広げられた湊川の戦いで自害に追い込まれ、最期を迎えました。
時代は進み元禄5年(1692年)、正成公を敬愛していた水戸光圀公(徳川光圀)が、その功績をたたえて墓碑をたてました。それから、武士から庶民にいたるまで一大楠公ブームが巻き起こりました。幕末から明治維新前後には、坂本龍馬や大久保利通、伊藤博文ら歴史を動かす大物たちがこぞって墓参りにやって来ては、維新の決意を新たにしたのです。
そして明治天皇は、正成公の忠誠心を後世に伝えたいと願い、明治5年(1872年)神社を創建しました。


瓦せんべい小瓦一箱12枚入りは648円。

菊水総本店 神戸湊川神社正門前本店
電話番号:078-382-0080
営業時間:9:00~18:00
定休日:無休
住所:兵庫県神戸市中央区多聞通3-3-15

ハイカラせんべいと呼ばれ
神戸を代表する銘菓に


湊川神社とゆかりが深いのが、神社正門前にある「菊水總本店」。
ここは、神戸銘菓として知られる瓦せんべいのルーツとされる菓子店で、今も職人が1枚1枚手作業で瓦せんべいを焼き続ける老舗です。
はじまりは明治元年(1868年)、正成公のいちファンとして墓守をしていた初代・吉助が饅頭を出す茶飲み処として開業しました。
吉助は神社創建の際、楠家の家紋である菊水紋が入った瓦を神社に奉納していたことにちなんで、瓦型の洋風せんべいを作って売り出したところ大ヒット。
せんべいには菊水紋や、かの有名な正成公と息子・正行(まさつら)が今生の別れを告げる場面「桜井の駅」を焼き印で描きました。
またたく間に全国まで知れ渡った、神戸の瓦せんべい。一時期は、瓦せんべいを作る菓子店が市内に100軒もあったのだとか。
サクサクとした食感、ホロっと甘く口にとける焼き菓子は、当時の神戸にちなんで「ハイカラせんべい」とも呼ばれていました。
瓦せんべいの材料はカステラと同じ砂糖・小麦粉・卵・蜂蜜。「菊水總本店」では自然飼育された鶏から生まれた卵を使い、隠し味にラム酒を入れてまろやかな香りを引き立たせているのが特徴です。
約7p角の小瓦サイズがポピュラーですが、祝い事など特別なときには、実際の瓦とほぼ同サイズの特大瓦(約27cm角)が使われます。