今年の3月10日、日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)の陽明門がついに改修を終えました。
陽明門は世界遺産日光東照宮の国宝。
約500体の極彩色の彫刻や柱、屋根などが、創建当時の技法を駆使して輝きを取り戻しました。
陽明門をはじめ、日光東照宮が現在の形になったのは寛永13年(1636年)。
境内は自然の地形を生かし、55棟の社殿が巧みに配置されています。
建築物には仏教・神社両方の様式が取り入れられているのも特徴で、これは神道と仏教が結びついた「神仏習合」の名残です。
建物は極彩色に塗られ、たくさんの金箔を使うなど、当時のあらゆる工芸技術の粋を集め豪華絢爛な装飾に仕上げられています。
とくに陽明門のきらびやかさは、実際に見ると驚くほど。「朝から夕方まで1日見ても飽きない」ことから、別名「日暮らし門」とも呼ばれています。
陽明門見物を楽しんだあとに、立ち寄りたいのが「日光カステラ本舗」。
本店は、日光東照宮入口から徒歩8分のところにあります。
カステラといえば長崎では?なんて思う人もいるかもしれませんが、歴史をひも解くと思いがけないつながりがありました。
それは、鎖国政策がとられていた江戸時代。
カステラはすでに室町時代、ポルトガルから日本に伝えられたといわれていますが、長崎の出島に出入りが許されていたオランダ東インド会社から、日光東照宮へ灯籠とカステラが奉納されていたのです。
そのことから「日光カステラ本舗」では、日光のお土産品として1990年からカステラを売り出しました。
お土産として人気なのは、絢爛豪華な陽明門をイメージして金箔を散りばめた「金箔入り日光カステラハニー味」と、家康の家臣が東照宮に寄進するため、20年かけて植林した日光杉並木をイメージした「抹茶カステラ」。
材料は濃厚な宮城産・竹鶏たまご、添加物不使用の国産米飴、クセのないアカシアハチミツなど厳選したものだけを使用しています。
口に入れるとしっとりとした食感と、上品な甘さが広がります。
どちらも金箔がキラキラと光り輝いて豪華なイメージなので、贈り物にもよさそうです。