サクラの開花予想も発表され、春は目前。
そろそろ、お花見の予定を立てている人も多いのではないでしょうか?
日本人が大好きなお花見ですが、古くは平安時代からおこなわれていたと伝えられています。
当時のお花見は、貴族たちがサクラを愛でながら、歌を詠み、宴を開いて楽しんでいたようです。
庶民が春の行楽としてお花見を楽しみはじめたのは、江戸時代。
八代将軍徳川吉宗が、飛鳥山を桜の名所として江戸っ子に解放したことから、花見弁当を用意しながらサクラの下でお酒を飲み、宴を張る、いまのようなお花見スタイルができあがったと考えられています。
平安時代からサクラが愛でられてきた証しとなっているのが、京都にある左近の桜です。
左近の桜があるのは、京都御所の紫宸殿(ししんでん)と平安神宮(へいあんじんぐう)の2箇所。
もともとは、紫宸殿にあったもので、建物を背にして左に左近の桜があり、対になるように右に右近の橘があります。
左近の桜は、もとは梅の樹だったのを仁明天皇のときに桜に植え替えられたのがはじまりです。
その後、暴風雨や火事でいくども無くなっていますが、その度に植えられてきました。
平安遷都1100年を記念して創建された平安神宮は、平安京の正庁を8分の5の規模で再現した神社です。そのため外拝殿には左近の桜、右近の橘も紫宸殿同様に再現され、参拝者の目を楽しませています。
左近の桜以外にも、神苑には約300本のサクラが植えられ、ライトアップもおこなわれる予定。この時期限定の桜みくじも人気で、京都屈指のお花見スポットになっています。