行列グルメとして有名な赤福の朔日餅。
深夜から続く長い列の様子を、テレビなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか?
今号の食神社では、朔日餅購入にチャレンジしてきた様子をレポートします。仕事で月末に伊勢にいた編集部スタッフWが、ふと思い立ったため、“並ぶ”ということ以外は事前知識なし・まったくのノープラン。果たして朔日餅を本当に購入できたのでしょうか?
レポートの前に、まずは朔日餅についておさらいしておきましょう。
朔日餅とは、赤福が伊勢神宮への朔日参りの参拝者向けに販売する季節の餅菓子です。
朔日参りとは毎月1日に神社に参拝する風習のことで、過ぎたひと月に感謝し、新しい月の無事を祈るためのものです。
伊勢神宮には朔日参りの風習がよく残っているため、朔日餅が生み出されました。
1日限定であるうえ、毎月餅菓子の種類が変わることもあってか大行列ができるほどの人気を誇っています。
スタッフWが「月末に伊勢にいるからには、ウワサの朔日餅を買うしかない!」と思い立ったのは、9月30日の午後3時すぎ。「よくわからないけれど、赤福本店でどうやって買えばいいか聞いてみよう」と仕事を終えたその足で赤福に向かうことに。結構な行き当たりばったり加減です。
しかしこれが大正解。赤福本店のお姉さんに聞いてみたところ、前日の午後5時から「受付番号表」が配布され、当日の午前3時30分から「受付番号表」と引き替えに「列整理券」なるものが本店前で渡されるとのこと。
「列整理券」をもらった人は午前4時30分から列に並び、4時45分から販売が開始されるので、自分の番まで待つという流れだそうです。
すでに「列整理券」のための行列ができていたため、列の後ろについて200番をゲット。
しかし、「受付番号表」とか「列整理券」とか、なんだかややこしくて難しい・・・。
さらに、「受付番号表」は午前3時30分に、「列整理券」は午前4時45分にその場にいないと無効になるとのこと。がんばって早起きしたのに遅刻は無効とか、残念すぎます。
とりあえず午前3時30分までに本店前に行けばよいことがわかったので、「列整理券」を手に宇治山田駅前のホテルに向かうことにしました。
ホテルに着いて最初にしたのは、フロントでタクシーを予約してもらうこと。
ところが「え。タクシーですか?(苦笑)」という反応が。「朔日参りの前日、しかも夕方にタクシーの予約は、まず無理でしょ」というフロントマンの心の声が聞こえてきたそうです。
一応タクシー会社に確認してくれたそうですが、当然のように全滅。
もちろんバスも走っていない時間、まさかの交通手段がないという事態に。
「あきらめる?いや、ここまで来たらなんとしてでも行くしかない!」と思いついたのがレンタカー。
閉店ぎりぎりに駅前のレンタカー屋さんに駆け込み、なんとか翌日の足を手に入れたのでした。
いよいよ明日は決戦。はやる気持ちを抑えて、早寝して翌日にそなえることに。
数時間の眠りにつくWには、まだまだ高いハードルが待っていました。
当日のようすは、後編へ続きます!