梅より桜が好きという人も、ここ牛尾神社(うしのおじんじゃ)の梅ビューには息をのむはず。
牛尾神社が鎮座するのは、牛尾梅林の名前で知られるなだらかな山の中腹。
山の斜面約22ヘクタールにおよそ1万3000本もの梅が植樹されています。
ふくいくとした梅の香りに包まれる道を上って梅林を見渡せば、山肌がどこまでも紅白に染まり、まさに眺望絶佳。
天候が良ければ佐賀平野や雲仙までの大パノラマが広がります。
牛尾梅林は、江戸末期から続く梅の産地。
その成り立ちはさだかではありませんが、牛尾神社の歴史に関わりがあると考えられています。
牛尾神社の前身は、桓武天皇の勅宣(ちょくせん)により延暦15年(782年)に開祖した護国神宮寺福長寺院別当坊というお寺でした。
僧兵たちが修験の場として栄えた歴史があり、梅林は薬として栽培されたものだという説や僧兵の生活の糧にしていたという説が残されています。
牛尾梅林の例年の開花は、2月下旬から3月上旬。
毎年花のさかりには神社境内と山頂駐車場を会場に「小城市三里牛尾梅まつり」が開催されています。
駐車場から2つの会場へはシャトルバスも運行され、県内外から多くの人が訪れます。
普段はしんとした雰囲気の境内が、にぎやかな雰囲気に一転。
お祭りが終わると、牛尾神社に本格的な春がはじまります。