2013.12 日本最古の門前名物、 今宮神社のあぶり餅
東門の前に二軒のあぶり餅屋さんが向かい合っています。 あぶり餅屋さんのある東門から入ると見過ごしがちですが、今宮通り沿いの楼門も華やかで見応えがあります。
玉の輿のご利益とあぶり餅は いつの時代も女性に人気
京都へ行くと、「やっぱり京都って素晴らしい!」と思わせてくれるものに出会えるものですが、今回ご紹介する今宮神社の門前名物あぶり餅もそのひとつ。 京都北部の紫野エリアに鎮座する今宮神社(いまみやじんじゃ)は、徳川五代将軍網吉の生母である桂昌院(お玉)の氏神さま。八百屋の娘から将軍の母となったお玉にあやかり、玉の輿、良縁のご利益を願う女性たちに人気の神社です。 創建はさだかではないものの延暦13年(794)におこなわれた平安遷都以前から疫神(えきじん)を祀っていたとされています。 軽く1200年以上の歴史があることに圧倒されますが、名物のあぶり餅屋さんの歴史もすごいものがあります。 門前には参道を挟んで2店舗が向かい合っていますが、一方のかざり屋はなんと創業約400年。そしてもう一方の一和は創業約1000年!平安時代から続いている脅威の長寿店です。 実は日本は、創業200年以上の企業が3000社以上ある世界有数の長寿企業大国。一和は、その日本で7位にランキングされるほどの老舗になります。 和菓子屋としてはもちろん、門前名物としても最古の地位を走り続けています。
昔ながらの製法で作られるあぶり餅。焼き餅のお焦げと白味噌ダレが相性抜群です。
甘辛い白味噌と 香ばしい焼き餅がクセになる!
あぶり餅は、親指大にちぎった小粒のお餅にきな粉をまぶしてから炭火であぶり、白味噌だれを絡ませたもの。 かざりやも一和も、あぶり餅を焼くのは女性たち。 暑い日も寒い日もせっせと焼いている姿が見られます。 どちらのあぶり餅もそっくりな見た目で1人前15本500円という料金設定もおそろい。15本というと多いように思えますが、お餅が小さいのでペロッと1人前いけちゃいます。お餅の硬さや秘伝の白味噌だれなど、それぞれに異なる味わいがあるので、1人前ずつ食べ比べてみるのも楽しそう。 サービスのお茶をいただきながら、悠久の時間を感じてみてはいかがでしょうか?
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