2013.05 降り注ぐ花のシャワーにうっとり。 ゴールデンウィークは藤のお花見へ
長寿の藤なら、たった1本の木から 1万もの花が咲くことも
巷ではソメイヨシノの60年寿命説がささやかれていますが、一方で長寿により人々の目を楽しませてくれる花木もあります。その一種が藤。 藤はマメ科フジ属のつる性落葉木本。山に自生し、ツルはカゴなどに利用され、コブは薬に、花は観賞にと、古くから日本の暮らしに寄り添ってきました。 全国に点在する、「藤の名所」では、樹齢200年、300年はあたりまえ。中には1000年の昔からその地を見守ってきたものもあります。自然界では藤は樹木に巻き付いてツルを延ばしますが、観賞用では藤棚を作るのが一般的。 棚の上にツルをどこまでも広げていくため、長寿の藤の場合、1本の木から500uもの広さの藤棚が広がり1万個以上の花をつけるものもあります。
「かおりの風景百選」認定 大歳神社の「千年藤」
見るだけでなく香りも楽しめるのが藤の花。環境相選定の「かおりの風景百選」にも藤の名所が選ばれています。 それは、兵庫県宍粟市に鎮座する大歳神社(ださいじんじゃ)の「千年藤」。天徳四年(960)の植樹と伝えられるので、その名のとおり軽く1000年を超す長寿です。根回り約3.8mの大木からツルを伸ばし、藤棚は約420uにもわたり境内をほぼ覆い尽くしています。木々に覆われた神社はたくさんあっても、藤に覆われた神社はかなり珍しいのではないでしょうか。 開花時期には、1m〜1.4mも枝垂れるパープルの花々が頭上から降り注ぎ夢のような景色を見せてくれます。この千年藤が今も元気に花を咲かせるのは、地元住民の方たちが手塩にかけて手入れをしているおかげ。 地元の誇りとして、『藤娘』の像を寄贈している方もいるほどです。 大切に育まれている千年藤の見頃はもうすぐ。例年G.W.に満開を迎えます。
藤が咲く神社
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