神さまが宿るといわれた桜の木
桜には神さまが宿っている・・・。 そんな話しを聞いたことがありませんか? 冬は山にいる田の神さまは、暖かくなると里におりてくると信じられていました。里におりた神さまは桜に宿り、花開くことで田植えの時期を教えてくれる。開花は神さまのご利益のあらわれである。 昔の人はそんなふうに考えていたようです。 桜の語源にはいくつかの説があります。「咲く」に「これら」「ぼくら」などで使われる複数を意味する「ら」が付いたという説。『古事記』や『日本書紀』に登場する木花之開耶姫(このはなのさくやひめ・木花之佐久夜毘売)の「木花」が桜の花をさすことから「サクヤ」の音が「サクラ」になったという説が知られています。子安神社や浅間神社に祀られる木花之開耶姫は、安産や子育てのご利益で有名。浅間神社では御祭神にちなみ桜をご神木と定めています。女性を庇護する女神は、桜に縁が深いようです。
幸せを叶える神社の桜
京都の地主神社(じしゅじんじゃ)は、地主桜の名所。 地主桜は、一本の木に八重と一重の花を同時につける珍しい品種です。その美しさは世阿弥の『田村』をはじめ、数々の歌や俳句、謡曲の題材とされてきました。 「えんむすび祈願 さくら祭り」は、地主桜の開花する4月上旬におこなわれる特別祈願です。縁結びの神さまとして全国的に有名な地主神社だけに、参列者は真剣に良縁を願う人ばかり。恋を叶えたい、良縁に巡り会いたいという気持ちをポジティブに導いてくれます。 幸せを呼ぶ桜として知られるのは、福岡の愛宕神社(あたごじんじゃ)境内の愛宕桜。現在約2000本ある桜は、福岡藩主が植樹したもの。桜を植えてから福岡が急激に栄えたため、縁起のよい桜として愛されるようになりました。 愛宕神社は、日本三大愛宕の一つに数えられる福岡総鎮守。境内からヤフードームや福岡タワーを望む、絶景スポットでもあります。幸せを呼ぶ桜のライトアップと夜景の共演は、お花見デートにもおすすめです。
桜が咲く神社
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