2011.10 江戸時代から親しまれる 亀戸天神社参拝のお伴、船橋屋のくず餅
太鼓橋から見た亀戸天神社の拝殿。
亀戸天神社は江戸っ子の人気スポット
くず餅で有名な船橋屋は、デパ地下にも売店を持つ東京を代表する和菓子屋さんのひとつ。本店は、亀戸天神社(かめいどてんじんしゃ)のすぐそばにあります。亀戸の天神さんへお参りしたら、船橋屋のくず餅でひと休みするコースは亀戸天神社に参拝する人にはおなじみ。では、いつ頃からこのコースが定番になったのでしょうか? 亀戸天神社が創建されたのは寛文2年(1662年)。徳川四代将軍・家綱の時代です。 江戸時代で最大の火災「明暦の大火」以降、再開発の対象になった亀戸は、江戸市民の行楽地として整備されました。その中心になったのが亀戸天神社でした。 『東海道五十三次』などで知られる江戸時代の人気絵師・歌川広重が藤の花の美しさを『江戸名所百景』として描くほどの藤や梅の名所。太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)の社にならった社殿、回廊、心字池、太鼓橋もあり、江戸っ子たちに大人気になりました。
独特の弾力と、香ばしいきな粉、深みのある甘さの黒蜜のハーモニーが楽しめるくず餅。 船橋屋亀戸天神前本店 電話番号:03-3681-2784 営業時間:9:00〜18:00(喫茶は〜17:00) 定休日:無休 住所:東京都江東区亀戸3-2-14
200年前から定番の参拝スイーツ
亀戸天神社の創建から150年ほどあとの、十一代将軍・家斉の時代。 亀戸天神社には、変わらずたくさんの人が参拝に訪れていました。そこへ訪れたのが、下総国の船橋(現在の千葉県船橋市)から上京した船橋屋の初代。船橋の良質な小麦粉を湯で練りせいろで蒸したものに黒蜜ときな粉をかけた餅を作り、参拝客に売ったのが船橋屋の始まりです。たちまち江戸の名物になり、以来200年間参拝スイーツとして愛され続けています。 創業当時の面影を残す本店は、芥川龍之介や永井荷風、吉川英治などの文人が訪れたこともあるそう。ほんのりと落ち着く暗さの店内には喫茶コーナーが設けられているので、江戸っ子たちにならってその場でくず餅をいただいてみましょう。くず餅の素朴な甘味は参拝後のひと休みにぴったりで、江戸っ子たちにブームを巻き起こしたのも納得の味わいです。
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