梅の花の色は平安時代のトレンドカラー
日本ファッション協会流行色情報センターによると、2011年の春夏のレディスウェアのトレンドカラーは、心がはずむような色になるそうです。 では、時代をどんどん遡って平安時代には、どんな色がトレンドだったのでしょうか? ヒントになるのが、貴族に好まれたといわれる「紅梅色」という色。「紅梅色」は、まさに紅梅を思わせる少し紫がかった淡い紅色。それ以上の濃い紅色は、高価な染め物として庶民には使用できない禁色だったそう。 このため、似たような色で誰でも使える色として重宝されたのが「今様色」。「今様」とは、「現代風の、流行の」という意味なので、紅梅カラーは、当時のトレンドだったのでしょう。 「紅梅色」も「今様色」も、晩冬から梅が咲く2月頃までの定番カラーだった模様。きっと、平安時代の女性達は紅梅色の着物をまとって、梅見にでかけたのでしょう。
紅梅カラーに似合うのは、どこの神社?
春の訪れを着物の色で楽しんだ先人にならって、紅梅色を身につけて梅の花を探しにでかけてみてはいかがですか? そんな風流な装いに似合いそうなのが、京都にある北野天満宮(きたのてんまんぐう)の梅苑。 約5000坪の敷地に植えられた梅の木は、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」ということわざにあるように、見事に剪定され見応え十分。万葉集には、120もの梅の花の詩が残されていますが、北野天満宮の美しい梅を見ていると、昔の人が梅を愛でた気持ちが伝わってくるようです。入園料(大人600円、小人300円)には、梅茶のサービスに茶菓子付き。境内に広がる甘酸っぱい梅の香りとともに、ゆっくりとティータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。
梅が咲く神社
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