清らかなのに力強い 蓮の不思議
「蓮は泥より出づるも染まらず」。 これは、北宋の大儒学者、周敦頤(しゅうとんい)作の『愛蓮説』の一説。 泥の中からすっくりと茎を伸ばしながら、泥に染まることのない清廉な蓮の花を、俗界にまみえることのない君子のありようにたとえた名文として知られています。 周敦頤は11世紀に活躍した人物ですが、蓮の起源はさらに古く、なんと1億2000年前には地球に存在したと言われています。その頃の地球は、巨大な恐竜が生息していた時代。蓮は、環境の変化にも負けず命をつないできた息の長い種なのです。また、その種子を守る果皮は分厚く、遺跡から発掘された2000年前の種子の発芽・育成に成功した事例もあるほど強い生命力を持っています。 太古の時代から、誰に愛でられるわけでもなく花を咲かせ続けてきた蓮。美しい花を楽しむのもいいですが、水上に生い茂る葉にも目を移してみましょう。太陽を吸収しようと精一杯葉を広げるようすに、沸き立つような生の力を感じられるでしょう。
鶴岡八幡宮で蓮を愛でる 早朝散歩へ
蓮の花が咲く時間は、朝の7時〜9時頃。午後には、しおれてキレイな花を見ることができません。開花時間が限られるため開門時間が早い場所で観賞するのがよいでしょう。 なかでもおすすめは、鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)。門が無く自由に入れるので、できるだけ早い時間に訪れてみましょう。 早朝の境内は、観光客で賑やかなふだんの雰囲気とは異なり人もまばら。神聖な気配がただよっているので、それだけでも行く価値があります。お参りをすませてから源平池の端に立てば、真夏の早朝だけに感じられる涼やかな風が心地よく、より清々しい気持ちになれそうです。 池に浮かぶように建つ境内のカフェ「風の杜」もおすすめです。一面ガラス張りの窓から見る源平池の眺望は、一度は訪れる価値があります。蓮の開花時期は混雑が予想されますが、早い時間なら窓際の席に座れるでしょう。
蓮、睡蓮の咲く神社
|
|
|ご利用案内|お問い合わせ|個人情報保護方針|サイトマップ| |
Copyright (c) 2009 jinjya.com All Rights Reserved. |