龍神の強いパワーを分けていただけそうなのが、天橋立と丹後国一宮の元伊勢 籠神社(もといせ このじんじゃ)の奥宮・真名井神社です。天橋立は、龍神が一夜にしてつくり上げたという伝説が残る場所であり、真名井神社の神使は龍。天橋立を龍に見立てられる「飛龍観」「昇龍観」という二大展望スポットもあり、辰年の初詣でぜひセットで訪れたいスポットなのです。
おすすめのコースは籠神社を参拝後に真名井神社へ行き、傘松公園の「昇龍観」へ向かうルート。籠神社へは天橋立を歩いて渡って行くこともできます。
真名井神社は籠神社の元々の鎮座地です。御祭神の天照大神(あまてらすおおみかみ)と豊受大神(とようけのおおかみ)が伊勢へ還られたため「元伊勢」と呼ばれるようになりました。
天照大神は、伊勢に還られる前に各地を旅していました。そのため、全国に「元伊勢」があるものの豊受大神とともに鎮まられたのは籠神社のみ。伊勢との深いつながりがあり、籠神社の社殿は伊勢神宮内宮の正殿と最も近い建造物だとされています。
籠神社から真名井神社は、間内川を渡り500mほど歩くと到着します。鳥居の横には御祭神の豊受大神の神使が龍であることから狛犬ならぬ狛龍が。境内には、古代の祭祀形態である磐座や御神水「天の真名井の水」があり、神聖な空気に身が引き締まるよう。御神水は、天村雲命(あめのむらくものみこと)が天から持ち帰ったとされる紀元前から大切に守られてきた霊水。神さまに感謝を捧げてから口に含めば、2023年に身についた不浄を流し新たな一年を迎えるパワーをいただけそうです。
神社名に「龍」の文字を抱き、宇宙、万物の中心となる「気」で守護してくださるのが龍田大社(たつたたいしゃ)。
社伝による創建は、およそ2100年前。崇神天皇が神託により社殿を造営し、疫病や凶作を退けたと伝えられています。「風の神さま」である御祭神は天御柱大神(あめのみはしらのおおかみ)と国御柱大神(くにのみはしらのおおかみ)の夫婦の神さまで、大気・生気・風力を司っているそう。日本書紀にも、天武天皇の時代に龍田の風神祭が国家の祭祀として行われていたと記されているので、国の重要な神社と位置づけられていたのでしょう。
拝殿は壁がなく、四方から風が通り抜けるような開放的なつくり。龍を表現したしめ縄が巻かれた柱には、唱え言葉が書かれているので二礼二拍手・となえことば奏上・二拍手一礼のお作法で参拝しましょう。
辰年の初詣では、境内の白龍神社にも参拝をお忘れなく。白龍神社は、縁結び、浄難災難除けの神さま。御由緒では「江戸末期から明治末期まで、御神域に白蛇として現れ信仰されていましたが、一夜にして姿が見えなくなりました。その後、明治41年春、突如にごり池(現在の北葛城郡広陵町)に白龍として出現されましたので、この地にお迎えし、お祀りしました。」とあります。
こちらの神さまはとても水を好まれているので、柄杓で水をたっぷりかけて2024年の運気上昇を願ってくださいね。
田無神社(たなしじんじゃ)は、五龍神を祀ることで神社好きに知られています。鎮座地は西東京市、西武新宿線の田無駅から徒歩6分。東京在住でもご縁がないと行かないエリアにありますが、平日でも参拝客が途切れず地元の方々だけでなく遠方からも訪れる人がいることが伺えます。
人気の理由は、金・黒・城・赤・青の五龍神信仰にあります。田無神社の主祭神は、前述の龍田神社に祀られる風の神さま、級津彦命(しなつひこのみこと)・級戸辺命(しなとべのみこと)。そして大国主命(おおくにぬしのみこと)です。境内には、級津彦命・級戸辺命として金龍を、境内各所に黒龍、白龍神、赤龍、青龍が配祀されています。龍神さまを探しながら参拝するのは、七福神巡りのような楽しさがあります。
五龍神には、それぞれの龍神さまごとに御神徳があります。五色そろった五龍神守や龍の形になったとってもかわいい五龍神みくじもあるので、叶えたい願いにあわせて授与品を受けてみてはいかがでしょうか。