七五三は、子どもが無事に育ったことをお祝いし、見守ってくださった神さまに参拝して感謝を捧げ、これからの健やかな成長を願う風習です。
風習の意味を考えると写真館で記念撮影のみとするのは寂しい気がしますが、神社へ参拝すれば昇殿してご祈祷を受けなくてもOKです。
参拝のみの場合でも親はスーツ、子どもも襟付きの服装やワンピースなどカジュアルすぎない服装を心がけ神さまに失礼のないようにしましょう。
家族を最も見守ってくださっているのは、住まいのそばの氏神さまのため、氏神さまに参拝するのが基本ですが、特に決まりはないため子育ての神さまや大きな神社に行くのも問題ありません。ただし、ご祈祷を受けた場合は1年後に授与品を返すお礼参りをすることになるので、あまり遠方の神社ではないほうが良いかもしれません。
小さな氏神さまの場合は、ご祈祷が予約制だったりご祈祷自体を受け付けていないことがあったり、また大きな神社ではご祈祷は予約制の場合もあるため事前に調べてから参拝するのがよいでしょう。
神社に到着すると、まず目にするのが鳥居。鳥居はそこから先に神さまがいらっしゃる目印です。神さまにご挨拶する気持ちで、軽く頭を下げてくぐりましょう。
次に行くのが手水舎です。柄杓で片手ずつ交互に洗い流したら、きれいにした手に水を注いでその水で口をすすぎ心身を洗い清めます。口に運んだ方の手に水をかけ、もう一度水を汲んだら柄杓の柄に水を流して柄杓置きに伏せて置きます。
文章にすると長くなってしまいますが、手と口をきれいにすること、そして使った手も柄杓の柄もきれいに洗い清めると覚えておきましょう。
手水舎の作法は禊ぎを簡略化したもの。穢れを落とすことは大切な儀式のため、手水舎では心を鎮め清らかになることをイメージすると良いでしょう。
その後、ご祈祷される方は拝殿前の参拝は省略して大丈夫です。参拝される方は二礼二拍手一礼(一部の神社では異なります)します。拍手はパンパンと音が出るようにすること。拍手の音で邪気を払い神さまに自分の訪問をお知らせする意味があります。
きちんと座っていられるかなど子どものマナーを気にしがちですが、最も間違いやすいのが初穂料の渡し方。初穂料を渡す際には、お財布から裸のお金を取り出すのはマナー違反です。
のし袋に入れ中袋には住所氏名も記載してお金を包みます。のし袋は紅白の蝶結びの水切りの付いたものを使い、結婚式のときに使う結び切りののし袋を使わないよう注意しましょう。
入れるお札は新札でなくても問題ありませんが、渡す際には片手ではなく両手を添えるように気をつけて。
昇殿後は、七五三に慣れている神職の方々が子どもたちを誘導してくれるので基本的にはお任せで大丈夫。立派にご祈祷を受けられる子どもたちの様子を見ながら健やかな成長を願ってくださいね。