風流な夏の夜を楽しみたい方におすすめなのが神奈川県藤沢市の江の島で開催中の「江の島灯籠2023」。
江の島は、江戸時代は島全体が一大霊場として栄えた場所。多くの寺社が明治政府による神仏分離令によりなくなってしまいましたが、今も江島神社(えのしまじんじゃ)の3つのお宮と江の島信仰の源になった岩屋が残されています。昭和レトロな商店街や島からの相模湾の眺望とセットでお宮巡りができることもあり、関東圏ではおなじみの観光地です。
今年で16回目を迎えるこちらのイベントでは、1000基もの灯籠を設置。昼とはがらりと趣を変え、タイムスリップしたような幻想的な雰囲気に。
瑞心門から辺津宮にかけては、江ノ島に伝わる江島縁起を表現したインスタレーション『光の絵巻』も行われます。江島縁起とは、江ノ島誕生から弁天さまと五頭龍の恋物語、そして五頭龍による島の加護などを伝える伝説のこと。恋愛成就のご利益があるといわれる辺津宮では、天女との縁結びの演出もあり、ロマンチックな光の演出が楽しめます。
江の島サムエル・コッキング苑では影絵あそびを体験できるスポットや影絵灯籠も。ちなみに、江の島サムエル・コッキング苑内の展望灯台江の島シーキャンドルは、海抜101.5mの夜景スポット。参拝とライトアップ鑑賞後は、素晴らしい夜景もお楽しみください。
【江の島灯籠 2023】
開催日:2023年7月15日(土)〜8月31日(木)
点灯時間:平日 18:00〜20:30、土・日曜、祝日、8/11〜8/16 18:00〜21:00
開催場所:神奈川県藤沢市 江の島 島内各所
「神社が好き!」。そして、「夏といえば花火!」という方に一度は行っていただきたいのが、愛知県岡崎市の「岡崎城下家康公夏まつり」。
菅生神社(すごじんじゃ)の菅生祭として江戸時代に始まった、歴史ある花火大会です。この花火大会の名物は、川に浮かぶ2艘の鉾船(ほこふね)。花火を神さまへ奉納する専用の船です。多くの提灯が灯された様子は情緒豊かで、大会の見どころのひとつとなっています。
菅生祭は御祭神の須佐之男命(すさのおのみこと)に疫病除けを祈願する祭として江戸時代、文政のころに始まりました。7月19日に宵宮祭、20日に例大祭があり、現在は8月第1土曜日に、岡崎市と共催で菅生まつり鉾船神事として花火を奉納しています。
水中に放つ金魚花火や乱玉などが鉾船から神さまへ奉納される様子は情緒豊か。
さらに、名物の仕掛け花火や伝統ある三河花火、メロディスターマインなど、バラエティに富んだ花火が1時間半というボリュームで打ち上がり、花火大会としても見応え十分。全国にその名を知られ、遠方からも訪れる人がいるほど人気があります。
2023年は、無料観覧エリアがなく有料席は完売ですが、少し離れたエリアからも観覧可能。また、観覧席付きの宿泊プランはまだ余裕があるようですので、夏の旅先として訪れるのも良さそうです。
【岡崎城下家康公夏まつり第75回花火大会】
開催日: 2023年8月5日(土)
打ち上げ時間:19:00〜20:30
会場:愛知県岡崎市 乙川・矢作川河畔
都心から30分で訪れられる小江戸川越。江戸の風情を残した町並みが人気の街に1500年前に創建された川越氷川神社(かわごえひかわじんじゃ)では、毎年8月7日に「七夕祭」が行われています。
祭礼に参加できるほか、巫女舞などの奉納芸能、例年はプロの紙芝居師による紙芝居の上演があり、昔ながらの七夕祭といった趣がなんとも魅力です。
七夕祭の日は、江戸風鈴に願いを書いて奉納する「縁むすび風鈴」も開催中です。職人さんが一点一点手作りした江戸風鈴が1500個以上飾られ、彩り豊かな風鈴の回廊を涼やかな音色とともに楽しめます。20時まで境内に流れる小川の川底に光が灯され、風鈴回廊もライトアップ。旧暦の七夕の夜は、光に照らされる川越氷川神社でゆったりと涼んでみてはいかがでしょうか?
【七夕祭】
開催日: 2023年8月7日(月)
※「縁むすび風鈴」は2023年7月1日(土)〜9月3日(日)
開催時間:奉納芸能18:00〜 祭典19:00〜
会場:川越氷川神社 境内