1. 【鹿児島・鹿屋市/菅原神社】
満潮時は海に浮かぶ!学問の神さまの神社
2. 【香川・観音寺市/高屋神社】
街と瀬戸内海が眼下に広がる、天空の鳥居
3. 【滋賀・高島市/白鬚神社】
日本最大の湖に立つ鳥居が美しい、近江最古の大社
4. まだある!フォトジェニックな神社
鹿児島県の大隅半島中央部にある鹿屋市。透明度抜群のコバルトブルーの海に浮かぶ岩場にあるのが、菅原神社(すがわらじんじゃ)です。地元では荒平天神の名で親しまれています。
菅原神社への参道は岩場へと続く砂州で、満潮時には水の中へ姿を消してしまいます。すると神社のある岩場は、海のぽっかりと浮かぶ小さな島のように。海中に鳥居が立つ風景は美しく、とても神秘的です。参道が水没している1時間程度は、往来が困難になります。参拝ついでに満潮時の姿も見たい場合は、おでかけ前に満潮時刻をチェックしておきましょう。
菅原神社の創建は不詳ですが、戦国時代ではないかともいわれています。地元の人々の崇敬が篤く、毎月25日の縁日には参拝者が多く訪れます。
晴れていれば桜島から開聞岳まで一望できるのも、魅力のひとつ。緑に覆われた岩場全体が境内になっています。小さな神社で社務所などはありませんが、鹿屋市観光物産総合センターでは絵馬やお守りも取り扱っているので、参拝前に立ち寄れば絵馬の奉納も可能です。
社名からわかるとおり、御祭神は菅原道真公。学問の神さまです。合格祈願にも訪れたいところですが、拝殿までの道のりはロープを使うほどの急階段。参拝にはぜひとも「滑りにくい運動靴」をおすすめします。
瀬戸内海に面した香川県観音寺市にある高屋神社(たかやじんじゃ)は、稲積山(いなづみやま)にある神社です。南側の麓には下宮が、中腹には中宮があり、本宮は山頂にあります。「天空の鳥居」として知られているのは、山頂の鳥居です。
稲積山の標高は404m。ハイキングも兼ねて、下宮から徒歩で参拝する人も多いそうです。中宮までは道が舗装されていますが、その後は本格的な山道に。山道を抜けると、最後に270段の急な石段があります。石段の途中には、指で押しても動くのに落ちないという不思議な岩「ゆるぎ石」がどっしりと鎮座。石段を登りきると、いよいよ「天空の鳥居」に到着です。鳥居越しに瀬戸内海と市街地を見下ろすことができます。天気のよい日は愛媛県の石鎚山まで見えることも。日中だけでなく黄昏時や夜景もまた美しく、別世界に訪れたような気分を味わえます。
高屋神社は、鎮座している山の名前にちなみ「稲積神社」「稲積さん」とも呼ばれ、「稲の神さん」として親しまれてきました。創建は古く、平安時代と伝えられています。御祭神は瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)と木花咲夜比女命(このはなさくやひめのみこと)、保食命(うけもちのかみ)です。
日本最大の湖といえば、琵琶湖です。白髭神社(しらひげじんじゃ)の大鳥居は、その琵琶湖にあります。湖上にたたずむ鳥居の姿は、息をのむほどの美しさです。
この美しい湖中鳥居は、昭和12年(1937年)に大阪の薬問屋の小西久兵衛氏によって寄進され、昭和56年(1981年)に建て替えられたもの。しかし、それよりずっと昔から湖中鳥居は存在したのでは、ともいわれているそうです。たとえば室町時代の屏風絵「近江名所図」や、江戸時代に描かれた白鬚神社の縁起絵巻にも、湖中の鳥居が描かれています。「古来波打ち際に鳥居が見え隠れしていた」「天下異変の前兆として社前の湖中に石橋や鳥居が突然姿を現した」などの言い伝えも残っている、伝説の鳥居なのです。
白髭神社は近江最古の神社と伝えられています。社記によると、創建は2000年以上も前だそうです。御祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)。「白鬚」の社名のとおり、延命長寿の神さまとして崇拝されている神さまです。猿田彦命は、天孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が葦原中国に降臨される際、先頭に立って道案内をされた神さまとも伝えられています。そのため、福徳開運、商売繁盛、縁結び、子授け、交通安全、船舶安全など、人生すべてにおける「道案内の神さま」としても広く信仰を集めています。