1. 【福島・会津若松市/鶴ヶ城稲荷神社】
お稲荷さんから望む、城と紅葉の見事なコントラスト
2. 【新潟・弥彦村 / 彌彦神社】
真紅のもみじ谷はまさに神がかりな美しさ
3. 【香川・琴平町/金刀比羅宮】
こんぴら詣では紅葉の時期がベストシーズン
4. まだある! 美しい紅葉が楽しめる神社
戊辰戦争や白虎隊の悲劇などで知られる鶴ヶ城。鶴の翼のような真っ白い城壁と天守閣の赤瓦が目を引く難攻不落の名城です。城の前身となる「東黒川館」が当時の領主・芦名直盛公により建てられたのは1384年のこと。その後改修され「鶴ヶ城」となり、明治維新後に取り壊されましたが、1965年に復元され現在に至ります。
そんな鶴ヶ城公園の北側に佇むのが、鶴ヶ城稲荷神社(つるがじょういなりじんじゃ)です。言い伝えによれば、芦名直盛公が築城の範囲に悩み、近隣の田中稲荷神社で祈願をしたところ、霊夢を見るようになったそうです。霊夢から目覚めたある日、積もった雪の上にキツネの足跡を発見。その足跡をもとに築城の範囲を決めたことから、キツネを神使とする稲荷神の神さま・宇迦魂命(うかのみたまのみこと)を勧請しました。参道では編笠とほっかむりというユニークな姿をした狛狐たちが迎えてくれますよ。
10月中旬には鶴ヶ城公園内のカエデ、イチョウが色づくほか、1000本ものソメイヨシノの葉も染まります。鳥居、城、さらに紅葉の合わせ技は実にフォトジェニック。夜にはライトアップされた中での紅葉狩りも楽しめます。
紀元前392年創建と、2400年の長い歴史を持つ越後一宮の彌彦神社(やひこじんじゃ)。新潟随一のパワースポットと名高いだけに、深い社叢に囲まれた境内は澄み切った厳かな空気に包まれています。御祭神の天香山命(あめのかごやまのみこと)はこの地を拓き、民に漁業や製塩、酒造などの産業技術を授けたといわれています。そのため商売繁盛や五穀豊穣、学業成就、交通安全、縁結びなどにご神徳がありますが、なかでも仕事運向上を願い参拝する人が多いようです。二礼・四拍手・一礼で参拝しましょう。
本殿の背後には弥彦山があり、山頂の奥宮にはロープウェーで上ることができます(冬季は運休)。参拝がてら、山頂からも紅葉が楽しめます。
特に見事な紅葉を楽しめるのが、彌彦神社外苑である弥彦公園。彌彦神社からは少し歩きますが、10月下旬から11月下旬にかけては「もみじ谷」が真っ赤に染まります。公園内にあるトンネルや観月橋は、絶好の撮影スポット。丸いトンネルの先に紅葉が広がる光景は、まるで一幅の絵のようです。
夜にはライトアップされ、日中とまた違った美しさが味わえます。歩き疲れたら、公園内にある足湯で休憩してもいいですね。
「こんぴらさん」と親しまれ、江戸時代には庶民の憧れの地であった金刀比羅宮(ことひらぐう)。今も年間400万人が訪れる四国屈指の観光スポットです。
御本宮は標高521mの琴平山中腹にあるため、785段もの石段を上ってお参りします。11月にもなれば色づいた木々が参道を美しく彩り、紅葉を楽しみながら上ることができますよ。
また紅葉以外にも途中に宝物館や表書院など見どころがたくさんあります。500段目には資生堂パーラーがプロデュースするカフェレストラン「神椿」もあり、立ち寄って休憩したくなりますね。
寄り道しなければ、およそ30分ほどで御本宮に到着します。御祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)と崇徳天皇の2柱。由緒によれば神代の頃、大物主神は琴平山を拠点に国造りを行ったそうです。後にその地に建てられたのが金刀比羅宮。瀬戸内海の船乗りたちが琴平山を目印にしたことから、「海の神さま」として今も崇敬されています。
御本宮からさらに石段を上れば奥社へもお参りできます。138段ほど上がった場所にある白峰神社は白峰神社はカエデの大木が多く「紅葉谷」と呼ばれます。真っ赤に染まる景色は息をのむ美しさです。