1. 【東京・品川区/品川神社】
「一粒萬倍の泉」で金運アップ!ユニークな見どころもいっぱい
2. 【東京・渋谷区/明治神宮】
今こそ行きたい!東京屈指の霊水「清正井」
3. 【東京・八王子市/子安神社】
ひしゃくで安産・子授け祈願。清冽な神池で心も清らかに
4. まだある!霊水・神水のある神社
金運をアップしたい人が見逃せないのが、品川神社(しながわじんじゃ)です。神社のはじまりは、平安時代末期。源頼朝が海上交通安全と祈願成就を願い、千葉県館山市の洲崎神社(すのさきじんじゃ)から天比理乃当ス(あめのひりのめのみこと)を勧請したことから神社がつくられました。徳川家康が関ヶ原の戦いの前に戦勝を祈願したこともあり、徳川家の庇護を受けてきたという歴史も持っています。
金運向上のご利益があるとされるのは「一粒萬倍の泉」。境内の奥まったところにありますが、その途中にも見どころがたくさんあるので、順にご案内しましょう。
ロケーションは、京急新馬場駅の北口の目の前。改札を出ると、早速どーんと大きな社標と鳥居が見えてきます。最初にくぐる一の鳥居は左右の柱に、昇り龍と下り龍がからみついた双龍鳥居です。都内に3つしかない双龍鳥居のひとつに数えられ、彫刻の龍はなかなかの迫力です。
階段を上る途中には、都内最大規模の富士塚があります。富士塚とは、富士山の登拝信仰によるもので、富士塚に登ることで富士山に登ったのと同じ霊験が得られるといわれています。1分もかからずに登れますが、頂上からは気持ちのいい抜け感のある景色が楽しめるのでおすすめです。
富士塚を降りて進むと拝殿前に到着します。手水舎の奥には、小さなかっぱがいるので見つけてみましょう。こちらは、無病息災、水難除けを願って奉納されたものだそう。
「一粒萬倍の泉」は拝殿の横にある朱塗りの鳥居の先ですが、泉に行く前に拝殿で参拝を。ここはやはり、金運向上を祈願しておきたいところです。
拝殿の右側に連なる赤い鳥居をくぐると、阿那稲荷神社が鎮座しています。お稲荷さんにもご挨拶をして、さらに右側の参道を降りていくと阿那稲荷神社の下社があり、その中に銭や印鑑を洗うと万倍になって戻ってくるといわれる「一粒萬倍の泉」があります。説明書きには「持って帰って家、店の入口、四隅にそそぐと吉」とも。持ち帰りたい方は、ペットボトルを持参するとよさそうですね。さらに「洗ったお金は門前の北品川の商家で使用するが吉」ともありました。お金は天下の回りもの。参拝後は、北品川で洗ったお金をきれいさっぱり使って、いずれ戻ってくることを願いましょう。
「ケータイの待ち受けにすると運が上がる」なんてウワサが聞こえてきたのは、10年ほど前の話でしょうか? パワースポットブームの元祖や火付け役ともされるのが明治神宮(めいじじんぐう)の「清正井」です。
ブームが始まった当時は、朝に整理券をもらって午後にようやく井戸にご対面という大変な混雑でしたが、今なら、平日の午前中などすいている時間を狙い、運がよければ独り占めも可能。ひっそりと静まりかえった森の中でこんこんと湧く霊水を、心ゆくまで眺めることができるのです。
「清正井」は、そこへ行くまでの道のりも楽しむのがおすすめです。明治神宮の広大な鎮守の森は、70万uにもおよび、原宿駅周辺の喧噪とは完全に別世界。「永遠の杜」を目指して明治時代につくられた境内は、今や絶滅危惧種をふくめ多様な生物が生息する、神聖なオアシスとなっています。
「清正井」は、広大な境内にふくまれる明治神宮御苑の最深部に位置しています。この庭園は、体が弱かった昭憲皇太后の運動のためにと明治天皇が造園されたという、ロマンチックな成り立ちを持っています。明治天皇のご意向でつくられた庭園というと、当時の技術の粋を集めた計算し尽くされた景観がつくりだされているのかと想像してしまいますが、園内は、田舎にある公園のようなのびやかな趣。歩いて楽しめるようにと、遊歩道や池、ベンチ、簡素な小屋があるので、休憩しながら散策できるようになっています。
お目当ての「清正井」は、朝鮮出兵の虎退治で知られる加藤清正みずからが掘ったという伝承がある井戸です。毎分平均60リットルの水が、一年中絶えず湧き出しているそうで、こんこんと湧き続ける美しい水を眺めていると、心が静まり清らかな気持ちになってきます。運を授けてくれるパワースポットというよりも、禊ぎのように心のデトックスをかなえてくれるのが「清正井」なのかもしれません。
多摩地区屈指の霊水としてご紹介するのが、八王子市の子安神社(こやすじんじゃ)です。JR中央線八王子駅から徒歩5分、京王八王子駅からは徒歩1分と、電車で訪れやすいロケーションに建っています。
こちらの神社のご利益として知られているのが「安産・育児」。天平宝字3年(759年)に皇后の安産祈願のために、木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)を祀り創建したと伝えられています。
木花開耶姫命は、花(さくら)のように華やかで美しい女神さま。ひと目ぼれされた瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の妻になりますが、一夜にしてみごもったため浮気疑われ、潔白を証明するため自ら産屋に火を放ち、その中で無事に出産したことから、安産、子育ての神さまとされています。
子安神社に安産祈願で訪れた女性たちが必ずといっていいほど向かうのが、神水殿です。古くから境内には湧水の池があり、安産祈願では底抜けひしゃく、お礼参りは底ありひしゃく、子授けは竹筒で池の水をすくって祈願するならわしがありました。しかし、身重の女性が池に降りるのは危険だということから、神水殿が建てられたのです。
神水殿から右を向くと、清らかな水が湧く神池があります。小さな滝もあり、涼を取るのにもぴったり。池のそばには、水の中をのびのびと泳ぐ鯉のためのエサも販売されていて、和めるスポットになっています。拝殿の横を通り抜け、境内奥に進めば、目の神さま、腰の神さまなど5柱の神さまを祀る五社稲荷もあるので、気になる御神徳がある方は、あわせて参拝してみてください。