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特集 vol.222
最後の神頼みはここに決まり!
合格祈願に訪れたい
東京&近郊の神社8選
関東三天神から世界を救った知恵の神さま、特別な御祈祷のある神社まで、一都三県の学問の神さまをご紹介。

王道の合格祈願なら関東三天神で決まり


学問の神さまとしてもっとも親しまれているのは、天神さまこと菅原道真公を祀る神社です。天神信仰の神社は全国にたくさんありますが、東京付近の人が天神さまに学業成就を願うなら関東三天神とたたえられる神社がおすすめです。“関東”とつくものの、三社はすべて東京にあります。東京・文京区の湯島天満宮(ゆしまてんまんぐう) 、東京・江東区の亀戸天神社(かめいどてんじんしゃ)、東京・国立市の谷保天満宮(やぼてんまんぐう)です。1社ずつご紹介しましょう。

【東京・文京区/湯島天満宮】
湯島天満宮は、徳川家康が江戸城に入るにあたり、太田道灌が再建した神社です。「生類憐れみの令」でおなじみ五代将軍綱吉の崇敬を受けていたほか、江戸時代の儒学者、朱子学者などの文人も参拝していました。日本の最高学府である東京大学のすぐそばに建つことから、東大受験生も多く訪れています。


1月下旬ごろから境内には梅の花が咲き、道真公が愛した香りを運んでくれます。

【東京・江東区/亀戸天神社】
下町の天神さまこと亀戸天神社は、福岡県太宰府市の太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)から勧請された神社です。注目したいのは、社殿や境内の造りや配置。境内のすべてが、本社である太宰府天満宮にならってつくられています。東の宰府として「東宰府天満宮」とも呼ばれていたので、太宰府へ行けなくとも大きな御利益を授かれそうです。


江戸時代から行楽地として人気の亀戸天神社。梅や藤の花の名所でもあります。

【東京・国立/谷保天満宮】
谷保天満宮は、東日本でもっとも古い天神さま。実は道真公に深いご縁もある神社なのです。
道真公が太宰風に左遷されたとき第3子の道武公も流罪となってしまいましたが、流された先が武蔵国多摩郡(現在の国立市谷保)。延喜3年(903年)、道真公薨去の報を聞き、父への思慕の情からその尊容を刻み鎮座したのがはじまりです。京都の北野天満宮(きたのてんまんぐう)造営のときには谷保天満宮の威霊を奉上し、村上天皇の勅により神殿が造営され官社となりました。
また、日本初のドライブツアーの目的地だったことから交通安全の神さまとしても知られています。合格を願うとともに試験会場へのスムーズな到着も祈願しておきましょう。


JR南部線谷保駅から徒歩3分ほど。中央道国立府中ICからも近く、都心から距離はあるもののアクセスのよいロケーションです。
(C) Butszo



世田谷線の松陰神社前駅からすぐ。駅前にはのんびりとした商店街も。

【東京・世田谷区/松陰神社】
幕末生まれの学問の神さまは世田谷にあり


松陰神社(しょういんじんじゃ)は、幕末の教育者・思想家の吉田松陰先生を祀る神社。学業成就の御神徳が知られており、受験シーズンは合格を願う絵馬が鈴なりになるほど受験生が参拝しています。
こちらの神社のおみくじはユニークで、松陰先生の格言・名言入りのオリジナル。「志を立てるだけでなく果たすために行動すべし」など、何を引いてもぐさりとささったり、ナルホドと感心できたりするので、自分に活を入れるつもりで引いてみてはいかがでしょうか。
境内には、松陰先生の教育道場であった松下村塾を模した建物、松陰先生の銅像や墓碑もあるので御神徳をいただきつつ巡ってみてください。


松陰先生の名言が書かれた「御言葉みくじ」は、自分に活を入れるのにぴったり。

【千葉・野田市/櫻木神社】
社殿を回って参拝すればサクラサク!?


“サクラサク=合格”に縁起をかけて受験生に人気なのが櫻木神社(さくらぎじんじゃ)。境内社に菅原道真公を祀る菅原神社があるので、拝殿で参拝したあとはこちらで合格祈願を。覚えておきたいのが合格祈願専用の独自の参拝作法。社殿を男子は右、女子は左から1周し、合格と3回念じ二拝二拍手一拝でお参りします。
境内には日本三大桜のひとつ、福島県三春町の三春滝桜の実生クローンが植えられており、春になると境内には見事なしだれ桜が花を咲かせます。ほかにも境内のあちこちに桜が植えられているので合格したあかつきにはお礼参りがてらお花見を楽しみましょう。


本殿の御祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)をはじめとする4柱。富貴、財運豊饒、勝運などの御利益が知られています。

【神奈川・鎌倉市/荏柄天神社】
鎌倉を代表する学問の神さま


いよいよ試験に臨む当日こそ、神頼みしたいもの。そんな願いをかなえてくれるのが荏柄天神社(えがらてんじんじゃ)です。試験前日までに社務所で申し込むと、当日の早朝に神職が受験者に変わって成功を祈願してくれるのです。
菅原道真公が御祭神なので、もちろん普通に参拝して合格を祈願するだけでも御神徳を授かれるはず。お守りのほか、合格えんぴつやはちまきも授与されており、鎌倉きっての学問の神さまとして信仰を集めています。


鶴岡八幡宮から西へ徒歩10分ほど。鎌倉駅からバスでもアクセスできます。

【神奈川・寒川町/寒川神社】
最強の厄払いで合格へ前進!


寒川神社(さむかわじんじゃ)は、全国唯一の八方除の神さま。1600年余の歴史があり、相模國の一宮でもあります。八方除とは、地相・家相・方位・日柄などに起因するすべての禍事・災難を取り除き福徳開運を招くこと。全方向の守備を固められる、最強の厄払い神社です。この御神徳から、万全な状態で試験にのぞみたい受験生の合格祈願に高い人気があります。
学業成就・合格祈願の昇殿祈祷も受けることができ、すべての御祈祷には八方除の御神徳が得られるそうです。


八方除は古来全国唯一の御神徳。源頼朝、武田信玄、徳川家から篤い崇敬を受けてきました。

【埼玉・秩父市/秩父神社】
世界を救った知恵の神さまに願掛け


菅原道真公をはじめとする学問の神さまは、実在の人物を祀っていることがほとんどですが、秩父神社に祀られている八意思兼命(やごころおもいかねのみこと=思兼命)は、神話に登場している生まれついての神さまです。
太陽神アマテラスが天岩戸に隠れたときに、どうしたら外に出てもらえるのかを考えたのが思兼命なのです。世界を闇から救うほどの知恵がある神さまであれば、大きな知恵を授かれるはず。
参拝時には、御本殿北側にある「北辰の梟(ふくろう)」の彫刻にもご注目を。八意思兼命にちなみ知恵のシンボルとされる梟の彫刻が施されたと考えられています。


秩父鉄道秩父駅から徒歩3分。町の中心部にあり秩父のシンボルとなっています。

ユーモラスで愛らしい「北辰の梟」。その他の彫刻も見事なのでぜひ見てみてください。