京都の人気観光エリア洛西のなかでもひっそりとした場所に鎮座する大原野神社(おおはらのじんじゃ)。
大原野神社は昔から知られる紅葉の名所。
平安時代の歌人、藤原伊家も
千世までも 心してふけ もみじ葉を
神もをしほの 山おろしの風
(もみじ葉が散るのを神をもおしんでおられます
どうか いつまでも注意して吹いておくれ 小塩山の山おろしの風よ )
と歌っています。
大原野神社は、延暦3年(784年)に長岡京遷都のときに奈良春日大社から勧請された神社です。長岡京から西に位置し、国家鎮護の神さまとして崇敬されてきました。
神社をおとずれると、200mにわたる参道から真っ赤なもみじがおでむかえ。
もみじのトンネルをくぐった先には、鯉沢の池に艶やかな紅葉が映り込み、春日大社を思わせる朱塗りの社殿とともに美しい景観を作り出します。
気になる混雑具合を神社にうかがってみると「年々人が増えてはいますが、午前中の早めの時間であればひっそりとした雰囲気も楽しめます」とのこと。
しみじみと京都らしい秋を満喫したい人におすすめの神社です。
次に紹介する紅葉狩りスポットは、洛南エリアに位置する城南宮(じょうなんぐう)です。
観光で御用達の地下鉄烏丸線の竹田駅から徒歩15分、京都駅からもらくなんエクスプレスで城南宮前バス亭まで15分でアクセスが可能。無料駐車場があり渋滞も少なめなので車でもアクセスしやすい貴重なロケーションにあります。
城南宮の紅葉の見どころは、「平安の庭」「室町の庭」「桃山の庭」の3箇所。
いずれも昭和の名造園家である中根金作氏が手掛けたものです。
「平安の庭」は平安時代の貴族に邸宅をモデルにし、「室町の庭」は室町時代の様式に、「桃山の庭」は水を使わずに海を表現した枯山水様式を取り入れています。
池に映り込む色とりどりの紅葉や苔むす緑の岩と紅のもみじのコラボレーションなど、それぞれに異なる趣で目を楽しませてくれます。
紅葉の最盛期にあたる毎年11月下旬から12月上旬(2016年は11月25日~12月11日)は「もみじのお茶席」も開催。
お抹茶で一服しながら、素晴らしい庭園の秋景色をゆっくりと満喫することができます。
車折神社(くるまざきじんじゃ)は、嵐山の紅葉名所のひとつ。
紅葉最盛期の嵐山は大変混雑するもの。こちらの神社は嵐電車折神社駅からすぐなので、この時期渋滞で遅れがちなバスを避けてアクセスできるのがいいですね。
この神社の紅葉の魅力は、社殿ともみじがセットで見られること。
駅を降りると裏参道の入り口はすぐ目の前。さっそく鮮やかに色づくもみじが出迎えてくれます。
さらに進んだ先、本殿前にも真っ赤に色づくもみじが。社殿ともみじのコントラストを楽しんだら、きちんと参拝するのもお忘れなく。
学業成就・金運・良縁などの御神徳があるといわれているので、願掛けにもおすすめです。
参拝後は、裏参道にUターンせずに、その先にも足を伸ばしてみましょう。
第三鳥居から中門付近の紅葉は、石畳と朱塗りの門、紅葉が見事な景観を作り出し絶好の撮影スポットになっています。