●酉の市
関東地方に多い大鳥神社・鷲神社・大鷲神社(おおとりじんじゃ)などでおこなわれる、江戸時代から続く年中行事。熊手に縁起物を付けた縁起熊手の市が立つのが慣わしで、新年を迎えるための最初のお祭りともされています。
●十日戎
福の神、商売繁盛の神さまとして崇敬されるエビス神を祀る神社で、関西地方を中心に毎年1月10日を中心におこなわれるお祭り。
関西地方では、エビス神を「えべっさん」と呼ぶことから、お祭り自体も「えべっさん」と呼ばれ親しまれています。
●酉の市
「福をかっこむ(福をかきこむ)」と験を担いだ縁起熊手は、商売繁盛や金運アップを願うもの。さまざまなデザインの熊手を見て回り、熊手商とのやりとりを楽しみながら購入するのが酉の市の醍醐味になります。
大きめの熊手を買えば、熊手商の売り子さんたちが集まり手締めをしてもらえることも。
「商売繁盛、家内安全」のかけ声とともに、大勢で一本締めや三本締めをすれば気分は最高。粋でいなせな江戸っ子ムードを楽しめます。
●十日戎
十日戎のお目当ては、商売繁盛・家内安全の縁起物である福笹。
酉の市の縁起熊手が熊手商により売買されるのとは違い、神社で授与されています。
授与された笹には、福むすめと呼ばれる女性たちに吉兆や子宝と呼ばれる縁起物を付けてもらいます。
小判や小槌、米俵、銭袋、鯛などさまざまな縁起物から好みの物を自由に何個でも付けられるのが楽しいところ。種類により値段が決められているため鈴なりに付けている人ほどリッチに招福を願っていることになり、注目の的になります。
●酉の市
酉の市が開かれるのは、11月の酉の日。酉の日が12日ごとに巡ってくるため、11月中に3回酉の日がある年と、2回の年があります。まれに12月の酉の日に開催する神社もあります。
今年2014年の場合は、1回目の一の酉が11月10日(月)、二の酉が22日(土)。
二の酉までしかない上、11月22日は土曜にあたるため人出が集中し、大変混雑することが予想されます。混雑を避けるなら、一の酉の10日の昼前に行くのがおすすめです。
●十日戎
その名の通り、1月10日と前後の9日・11日に開かれるのが十日戎。9日は宵宮、10日は本戎、11日は残り福と呼ばれています。
2015年は、金・土・日曜にあたるためおでかけには絶好のタイミング。混雑を避けるには残り福の夜を狙うのがよさそうです。
●酉の市
一番人気は浅草酉の市を開催する、東京・台東区の鷲神社。毎年70〜90万人が訪れる最大規模の酉の市です。熊手商に飾られた大きな縁起熊手には、有名人や大企業の名前がズラリと並び、熊手を取りに来る芸能人が見られることもあります。
一方「山の手のお酉さま」と呼ばれる新宿区の花園神社(はなぞのじんじゃ)は、今では珍しい見世物小屋が出店。また、江戸三大酉の市の一つとされた須賀神社(すがじんじゃ)は、当日限定で開運熊手守が授与され、受けた参拝者は開運宝くじが引けるので運試しをしてみましょう。
●十日戎
大阪で盛大な賑わいを見せるのが浪速区の今宮戎神社(いまみやえびすじんじゃ)。吉兆を付けてくれる福むすめは、3000人超の応募者から選ばれた美人ぞろいで、アナウンサーの輩出率が高いことでも知られています。
「ミナミの今宮、キタの堀川」と呼ばれ、江戸中期から十日戎を盛大に開催している堀川戎神社(ほりかわえびすじんじゃ)も見逃せません。景気のいい「商売繁盛笹持ってこい」の掛け声やお囃子が鳴らされ、参拝後は200軒を超える露店をひやかすお楽しみが待っています。