中野神社(なかのじんじゃ)が鎮座する中野もみじ山は、青森県下有数の紅葉の名所。
この地を訪れた明治時代のイギリス人旅行家イザベラ・バードも「ここはすべてが魅力的である」と絶賛しました。
大きな公園ほどの規模の中野もみじ山ですが、山中には大きく立派なカエデの木が点在しています。
樹齢100年以上のカエデが約130本も確認されているほか、中野神社境内には樹齢200年と推定される木があり市の天然記念物に指定されています。
立派な木がそろっているのは、中野もみじ山のカエデが江戸時代に植樹されたものであることに由来します。
植樹したのは、黒石領出身の弘前9代目藩主。
享和2年(1802年)に京都から100種類のカエデを取り寄せ、中野神社に奉納したのが中野もみじ山のはじまりです。カエデが成長するにつれ、京の嵐山にならい小嵐山とも呼ばれるようにもなり、名声を高めていきました。
立派に成長したカエデは、高い天井を作り紅葉に包まれるような景観に。この景観をより楽しめるようにと、ライトアップイベント「光のファンタジー」や川床ならぬ紅葉床の設置などのイベントが開催されています。
桜の名所として有名な吉野山ですが、秋の紅葉も見逃せません。
吉野山に登るためのロープウェイからの眺めが素晴らしく、山全体が燃え立つような様子はまさに絶景。神社へのアプローチから気分が高まります。
お目当ての吉水神社(よしみずじんじゃ)は、ロープウェイを降りておみやげ屋さんが連なる通りを左手に上っていった先。メインストリートから少し入った場所に位置しています。
社殿へと続く階段は、モミジがトンネルのように覆い、登り切るとその先には紅葉に染まる山々のパノラマ。坂道を登ってきた疲れが吹き飛ぶような雄大な眺めを楽しめます。
霊山と呼ばれる多くの山には、古来の山岳信仰である修験道の修行場として発展した歴史が伝わっていますが、ここ吉野山もそのひとつ。
およそ1300年前に役行者が創立したと伝えられる吉野修験宗の僧坊が前身でした。
明治維新におこなわれた神仏分離令の流れから、吉水神社となり現在にいたっています。
南北朝時代の南朝の元宮だったこともあり、歴史上の有名人たちゆかりの品々も多数所蔵。
紅葉だけでなく、歴史探訪というお楽しみも待っています
栃木市から西へ5kmほど進むと、平野が広がる景色の中に太平山が見えてきます。
「全ての神々この山に有り全ての御神徳この山よりはじまる」と言われた神鎮まる山で、42社60余の神々をお祀りする太平山神社(おおひらさんじんじゃ)が鎮座しています。
第11代垂仁天皇の御代に、大物主神(おおものぬしのかみ)・天目一大神(あめのまひとつのおおかみ)が現在の太平山に鎮座されたのが、太平山神社のはじまり。
神仏混淆の時代には摂末社および寺院が80あまり遷座・建立され、一大宗教の霊地として崇敬を集めました。
現在の太平山は県立公園に指定され、気軽に自然と触れあえるスポットとして親しまれています。
山中や太平山神社境内でも紅葉が見られますが、一番の見どころは山頂に近い謙信平。400mにわたって並ぶカエデを、「陸の松島」とも呼ばれる素晴らしい眺望とともに楽しむことができます。