夏の富士山には、どこまでも続く登山者の列が。
ついに、あこがれの富士山へ!
登山好きではなくても、「一度は富士山の山頂に立ちたい!」と願っている人は多いはず。 ましてや神社好きなら、古来信仰の対象として恐れられ、崇められ、慕われてきた山へ、特別な思い入れがあるのではないでしょうか。 編集部でも、2011年の神奈川県・大山登拝のときから「いつかは富士山」という目標をこっそり掲げておりました。 登頂したのは、昨年・2013年のこと。折しも世界遺産登録に湧く渦中のスポットへ、ブームに乗っかって行ってまいりました。 富士山山頂への主なルートは、吉田、須走、御殿場、富士宮の4つ。人生でもっともハードな登山が大山(地元の小学生の遠足コース)でしかないため、難易度の低い吉田ルートをチョイス。さらに、ガイドさん付きのツアーに参加することでできるだけ挫折を回避することに。いつも一緒に取材する編集部員が登れなかったため、友人2名を誘い30代女子3名で山頂を目指すことにしました。
登山客で活気づく吉田口5号目。
登山シーズンの五合目は大賑わい!
ツアーのスタートは、午後1時。 起点の吉田口5合目はカラフルな登山服姿の人がいっぱい。たくさんのツアーバスが到着し、お祭りのような賑わいにわくわくしてきます。 集合したらガイドさんに、ストックの使い方、登山道での足の運び方、段差ののぼり方などの簡単な講習を受けます。後々思い返すと、この講習を受けたおかげで体への負担が相当軽減されたと思います。 五合目を出発したら、最初はゆるやかな下り坂。のぼりになると木がなくなり真夏の日差しが直に照りつけますが、2,300m以上の高地のため空気はひんやり爽やかです。 吉田ルートの登山道は、広々としたなだらかな坂道と幅の広い階段がほとんどで、たまに急峻な岩場がある程度。山小屋がたくさんあるので水の補給が容易な上に、トイレが多いので女性も安心して登れます。水もトイレも山価格で、登るほど値上がりしますが、重い水を何本も持ち運ぶよりじゃんじゃんお金を使って、無くなったら山小屋で購入することにして楽をしていました。
登山道は道幅が広い場所も多く、整備が行き届いていました。
出発から6時間で、神域8合目到着。
ツアーでは、30分に1回ほど休憩が入り、おやつを食べたりしながら山頂を目指します。高度が上がるにつれじわじわと広がっていく景色は、見たことのないほどの雄大さ。空気が薄いせいか、赤茶けた山肌がくっきりとした輪郭で広がります。 8合目より上は、静岡県・富士宮市に本宮がある富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)の奥宮の神域。6時間以上かかり、ようやくたどり着いた神域は、空気も薄く、下界とは違う世界であることを実感させてくれます。さらに9合目の手前にある宿泊地まで、もくもくと歩きます。 道中で驚いたのは、引率するガイドさんのペースが、じれったいほどスローなこと。小さい歩幅でゆっくり歩けば疲れにくい上、高山病をふせいでくれるそうです。実際、この牛歩ペースのおかげか8合目の山小屋まで無理なく歩けました。 ただし、個人差があるようで友人は辛かったもよう。なんと2人とも山小屋でリタイアし翌朝下山することになってしまいました。体力に自信がない人は、ツアーではなくプライベートガイドのほうがいいかもしれません。
山頂で見た感動のご来光!日が昇るまでは冬支度でも凍えるほど寒いので防寒対策は万全に。
空の中に立っている気分になれる、山頂の景色。
ご来光は、やはり感動的!
富士山の最後の噴火は江戸時代中期の宝永4年(1707)。 その後の享保以降、庶民たちに富士講と呼ばれる団体での登拝が大流行しました。 富士講では、山頂にある富士山本宮浅間大社の奥宮に参拝し、金剛杖に印をいただき、お鉢廻りと呼ばれる火口廻りをするのがならわしとなっています。 今回は、この富士講にならってお鉢廻りをして、山頂で御朱印をもらうことも富士登山の目的のひとつでした。 参加したツアーではご来光を見るために、深夜2時に山小屋を出発。渋滞する暗闇の登山道をゆっくりと進んでいると眼下に地上の夜景と後から登ってくる人たちのヘッドランプの列がどこまでも続いて見えます。2時間ほど登るとガイドさんから山頂についたと教えてもらいますが、何せ真っ暗闇でまったく実感がわきません。 実はご来光には興味がなかったのですが、それはやはりとても美しいものでした。 薄闇からあかね色に世界が変わると、自分が立つ場所が地上ではなく空の中にいることにふと気づきます。そしてその場所へ自分の足で歩いてきたことが何よりもうれしく、朝日を見て初めて登頂の喜びがこみあげてきました。
行列ができている奥宮。御朱印を集めている欧米の人を何人も見かけました。
お鉢廻りでは、影富士なるのものも見られました!
念願かなって、奥宮と久須志神社へ参拝。
久須志神社から奥宮までは徒歩20分ほど。主祭神は本宮と同じく浅間大神とされる木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)、相殿神として木花之佐久夜毘売命の父神である大山祇神、背の君瓊々杵尊をお祀りしています。ツアーでも、奥宮周辺で休憩時間を取ってもらえましたが、御朱印をもらうために行列していたので出発時間ぎりぎりになってしまいました。 さらに火口を進むと最高地点の剣ヶ峰。途中、休憩も入れながら2時間ほどかけてスタート地点の久須志神社でゴール。念願叶って富士山頂のお鉢廻りと二社の御朱印をいただくことができました。 あとは、延々と続くつづら折りの道をひたすら降りるのみ。5合目に到着したら、足がガクガクしていましたが、すぐに「また登りたい!」と思い、その気持ちは今もまだ持続中です。もしかすると今年もまた登ってしまうかもしれません。 やはり登ってよかったと思えた山でした。 富士山のお山開きは7月1日。「いつかは」と思っている人は、「今年は」に変えてみませんか?
どこ行く?神さまの山トリップ
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都内から日帰りOK 景色抜群の名峰 |
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