別名「生姜祭り」とも呼ばれています。境内で売られる生姜には、安藤広重・豊国が描いた「だらだら祭り」の絵馬つき。
今年は、江戸の祭りらしい神輿渡御が開催されます。
長〜くだらだら続くお祭り 〜 だらだら祭り9月11日(水)〜21日(土)
ケンカ、火事と並び、江戸っ子が熱くなったものと言えば祭り。 祭りはハレの場。威勢よく御輿を担ぎ山車を曳くことで、日常から開放され日頃の鬱憤を晴らしていました。 威勢のいい江戸の祭りの中でなんだか気が抜けてしまいそうな名前を持っているのが港区に鎮座する芝大神宮(しばだいじんぐう)の「だらだら祭り」です。9月11日から21日まで11日間にわたり“だらだら”開催することが、名前の由来になっています。 「だらだら祭り」の昔ながらの名物と言えば生姜と千木筥(ちぎばこ)。 江戸時代の絵師、歌川広重・豊国が描いた「だらだら祭り」の様子、『江戸自慢三十六興 芝神明生粋』にも、鳥居前の出店に生姜が並び参拝を終えた女性たちが千木筥を手に持って帰る様子が描かれています。 生姜は、芝の産物であり冬に流行する風邪の予防になることから参詣土産にもてはやされてきました。一方の千木筥は芝大神宮の縁起物。「千木」が「千着」に通じることから衣服が増える=良縁に恵まれるとして、女性に大人気。祭りの期間中は、制作風景を公開する実演もおこなわれています。 今年は2年に一度の大祭で、15日正午からは神輿渡御も開催。本殿前で激しく御輿がもまれる威勢のいい祭りも楽しめます。
イベント会場では、巫女の舞も奉納されます。
わらじ曳きに続いておこなわれる、わらじ流しは15時30分から。
巨人に向けて流される大わらじ 〜 わらじ祭り 9月15日(日)
祭りの主役は、全長2.5m、幅1.8m、重さ80kgにもなる大わらじ。 三重県志摩市の波切神社(なきりじんじゃ)の「わらじ祭り」は、毎年9月の申(さる)の日におこなわれる神事です。 その昔、波切の沖合に浮かぶ大王島に住んでいた片目片足の巨人ダンダラボッチが、村に来て悪さばかりをしていたために、村人が土地の守り神・韋夜権現(いやごんげん)に助けを求めました。韋夜権現の化身である美しい娘が巨大なわらじを浜辺で作っているのを見たダンダラボッチは、自分より大きな人がいると思い海へ逃げ出したそう。 ダンダラボッチが村に悪さをしに来ないよう、巨大わらじを海に流すのが「わらじ祭り」です。 元禄16年(1703)に祭りが復活したという記録が残るため、祭りの起源は少なくとも300年以上。わらじ作りから始まる祭りは、4〜5歳の稚児による「わらじ曳き神事」や浜辺に運ばれたわらじを老婆7人が囲んで歌う祝い歌「エレワカ」を経て、4人の若者が沖合200mまでわらじを流す「わらじ流し」で幕を閉じます。 日本各地に巨人伝説は、数多く残っていますが、今も続く祭りと結びついているのはとても珍しく、三重県の無形重要文化財にも指定されています。 神秘的な祭りの一方で、パレードや志摩のくいだおれ市などもおこなわれ楽しみもいっぱい。夜の奉納花火大会で華やかなフィナーレを迎えます。
藁で編んだこもに盃、餅、5円玉、幣束を祠に供えます。
愛宕山へ向かう長い坂を上る天狗たち。無言の行のため、口にはマスクをしています。
罵詈雑言、1日だけ解禁します 〜 悪態祭 12月15日(日)
「バカヤロー!」「何やってんだっ!」 思わず身がすくむような悪態が飛び交うのが、その名も「悪態祭」。茨城県笠間市にある愛宕神社(あたごじんじゃ)の境内社である、飯綱神社(いいつなじんじゃ)の祭りです。 祭りでは、白装束で固めた13人の天狗役が、神社が建つ愛宕山から下り、ふもとに鎮座する19の祠を巡って神社に戻るのがならわし。参拝者は、天狗に向かって好き放題に悪態をつき、天狗は無言の行として黙って耐えることになっています。 天狗たちが祠に供えた供物は、奪い取ると幸運が訪れると言われているので、ぜひチャレンジを。天狗の周りには我先にと手を供物へ伸ばす人が押し寄せますが、供え終わる前に手を出すのはフライング。天狗から青竹でペシっと叩かれてしまうので気をつけましょう。 この、世にも奇妙なお祭りが始まったのは江戸時代。君主、土浦公が百姓たちの不満を開放すべく、年に1度「どんな悪をふいても(悪口を言っても)よい」祭りを発案したそうです。 当初は互いの顔が見えないほどの真夜中におこなわれていたため、参拝者同士が互いに悪をふきまくっていたとか。現在は昼間の開催のため、参拝者同士の悪態は自重する風潮になってしまったようです。 祭りのクライマックスは、標高306mの愛宕山を天狗たちが息を切らせながら登ってくるあたりから。階段の上で待ち構える参拝者からは「遅いぞバカヤロー!」「何時間、待たせるんだバカヤロー!」と声がかけられます。最後の祠への礼拝をすませると悪態タイムは終了。天狗たちから餅やお菓子がまかれ、歓声のなかなぜかスッキリ清々しい雰囲気で祭りは終了します。 「お祭りに来たら、思いっきり悪態をついてください」とは愛宕神社総代。日頃の鬱憤を晴らしに笠間へ遊びに行ってみてはいかがでしょうか?
どこ行く?ユニークなお祭りのある神社
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〈団碁祭 12/7〉 団子を奉納する 五穀成就感謝の祭り |
千葉・香取 |
香取神宮 (かとりじんぐう) |
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〈唐津くんち 11/2〜4〉 重さ2以上。豪華な 漆張りの曳き山に注目 |
佐賀・唐津市 |
唐津神社 (からつじんじゃ) |
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その他のユニークなお祭りのある神社
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