樹高45m、根回り7mの巨木が11本並びます。
木々に守られるように立つ社殿。社伝では貞観7年(865)年創建。
七本杉はすべてがご神木。この二本杉は縁結びの御神徳があるそう。
河口浅間神社の 神社を守る巨木の森に感激!
うららかなおでかけ日和に編集部が向かったのは、日本一の霊峰富士山。
富士山といえば、はるか昔から信仰の対象になってきた聖なる山で、麓には富士山を御神体とする浅間神社が点在しています。
浅間神社の主祭神は、富士山に鎮まる木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと) 。美女と名高い女神さまを祀る神社がどんな雰囲気なのか、以前から興味を引かれていたので、ドライブがてら富士山周辺の浅間神社を巡ってみることにしました。
まず1軒目に訪れたのは、河口湖のすぐそばに立つ河口浅間神社(かわぐちせんげんじんじゃ)。 ネット上に情報が少なく特徴がわからなかったため、あまり期待せずに訪れたのですが参道を見た途端、期待値のメーターがぐんっと跳ね上がりました。 その理由は、参道の左右にそびえる杉並木。1本ずつが圧倒されるような大きさで、参道を歩いて行く人がまるで小人のように見えます。あまりの景色に「すごいね」「こんなところがあったんだ」と、ただただつぶやきながら社殿へ。森に沈むようなひっそりとした社殿で参拝したあと右手を見ると、さらに巨木が林立していました。 看板やパンフレットによると、参道の杉並木は樹齢800年余で町の天然記念物に、社殿右手の杉の森は樹齢1200年余で「河口浅間神社の七本杉」として県の天然記念物に指定されています。他にも根回りが4mほどの杉や檜、もみなどの巨木が合わせて百本ほどあり、全国的にも珍しい巨木の密生地として、環境庁の調査が入ったこともあったようです。 人におすすめしたいけれど知られたくない、久しぶりにそんなジレンマに陥った神社。人の少ない静かな雰囲気もよく、素晴らしい穴場を見つけた気分になりました。
苔むした石灯籠と杉並木、掃き清められた参道が美しい。
富士山の伏流水でしょうか。境内には水のきれいな小川が流れていました。
ココロを浄化してくれる美しい参道 北口本宮冨士浅間神社
次に向かったのは、山梨県富士吉田市の北口本宮冨士浅間神社(きたぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ)。日本武尊(やまとたけるのみこと)が、東征の際にこの地に立ち寄り富士山を拝し、鳥居を建てて「富士山は北方より登拝せよ」と勅(みことのり)を下したのが神社の始まりとされています。 富士吉田の観光スポットとしても知られる広い境内を持つ神社で、国道138号沿いとロケーションも抜群。当日も観光客が次々と車を停め、参道へと向かっていました。 有名な神社ながら、実は今回が初めての参拝。国道沿いからみると木々が影を落とす参道が鬱蒼と見えて、なんとなく二の足を踏んでいたのでした。 ところが、外からは鬱蒼と見えても中の雰囲気は大違い。参道に足を踏み入れると、真っ直ぐにそびえる杉並木と石灯籠が整然と並ぶ、意外に明るく清々しい景色が広がっていました。杉から流れる冷気も心地よく、拝殿の前で手を合わせるころには、すっかりココロが浄化されたよう。深い森の中にいるようで、富士山の懐に抱かれていることを実感させてくれる神社でした。
楼門は入母屋造。ここから見る拝殿もステキです。
重要文化財に指定されている本殿。日が当たるとより美しい色合いに。
富士山の雪解け水が毎秒3.6klも湧く湧玉池は、国の特別天然記念物。
帰りは第二東名から東京へ。富士山が終日見せてくれなかった顔を、ようやくのぞかせました。
浅間神社の総本社、富士山本宮浅間大社へ
最後の目的地は、静岡県富士宮市の富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)。 途中、金運アップで人気の新屋山神社(あらややまじんじゃ)や、社殿が美しい東口本宮冨士浅間神社ひがしぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ)にも立ち寄り、一般道で富士吉田へ。雄大な裾野の景色やのんびりした田舎を通る、ドライブウェイとしても楽しい道のりでした。 樹海近くのこれまでの神社と変わって、浅間大社は富士宮の街中の神社。富士宮は浅間大社の門前町として発展した町で、地名の富士宮も富士のお宮=浅間大社が由来になっています。 観光バスがたくさん停まる神社の駐車場の向かいには、名物富士宮やきそばが食べられるお宮横丁というフードコートもあり、観光に訪れるのに楽しそうな雰囲気。 社殿へ向かえば、朱色の鳥居をくぐると同じく朱色の楼門、その向こうに拝殿が見えてきます。 浅間大社の社殿は、朱色より少し薄いピンクがかった独特の色で、ため息が出るほどの美しさ。日が差すと輝くように華やかで、木花之佐久夜毘売命のイメージにぴったりでした。 本殿・幣殿・拝殿・楼門は、慶長9年(1604)に徳川家康が造営したものが現存。本殿は他にはない二重の楼閣造りで国宝、重要文化財として保護を受けています。 境内には、ご神木の桜の木がたくさん植えられていたので、桜が咲くころに訪れれば美しい社殿と桜のコラボレーションが見られるのでしょう。次は桜の咲く頃に来ようと思いつつ境内を後にしました。
どこ行く?富士山周辺の神社
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河口湖畔にたたずむ 富士最古の社 |
山梨・富士吉田市 |
冨士御室浅間神社 (ふじおむろせんげんじんじゃ) |
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木々が生い茂る 5000坪の境内 |
静岡・小山町 |
東口本宮冨士浅間神社 (ひがしぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ) |
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その他の富士山周辺の神社
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