★一度は行きたい一宮さんぽ中部編★

1.太古の信仰が残る湖畔の聖地 〜信濃国 諏訪大社
2.重要文化財指定、絢爛豪華な社殿群 〜美濃国 南宮大社
3.東海随一の神さまは、見どころいっぱい。 〜伊豆国 三嶋大社
4.どこ行く?中部地方の一宮
5.その他の中部地方の一宮
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■太古の信仰が残る湖畔の聖地 〜信濃国 諏訪大社

信濃国の一宮と崇敬されるのが、諏訪湖のほとりに鎮座する諏訪大社(すわたいしゃ)です。全国の諏訪神社の総本社であり、日本最古の神社の一つ。諏訪湖の南に上社の前宮本宮、北に下社の春宮秋宮という4つのお宮があり、総称して諏訪大社と呼ばれています。
バスツアーなどで訪れるのは華やかな社殿や立派なしめ縄が印象的な下社秋宮ですが、諏訪信仰発祥の地と伝わる静謐な雰囲気の上社前宮など、それぞれに異なる趣があるので4つのお宮すべてを巡ってみましょう。
諏訪大社といえば、勇壮な大祭「御柱祭」が有名です。7年に1度、寅・申年に行われ、諏訪地方の人なら有給休暇を使ってでも参加するほどこの地に無くてはならない祭り。直径約1m、長さ約17m、重さ約10tにもなるモミの巨木を8本切り出し、社殿の四隅に立てるまでをすべて人力で行うようすは、観光客も巻き込む熱狂的な盛り上がりを見せます。次回の御柱祭は、平成28年(2016)とまだ先ですが、社殿の周囲に立てられた御柱は見ることができます。
樹齢200年程の樅の巨木が、ただ空を突いている景色はどこか不思議。1200年以上の歴史を持つ御柱祭で、御柱がなぜ社殿の周囲に立てられることになったのかはさだかではありませんが、一説によると結界を作っているとか。
御柱に守られた諏訪は、諏訪湖や温泉などのお楽しみも多いので春の小旅行にもおすすめです。



春宮幣拝殿は、国の需要文化財指定。内部の欄間などの彫刻も見事。

社殿を守るように立つ御柱。人の力で切り出され、立てられたとは思えないほどの巨木です。

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■重要文化財指定、絢爛豪華な社殿群 〜美濃国 南宮大社

主祭神に鉱山・金を司る金山彦命(かなやまひこのみこと)を祀る南宮大社(なんぐうたいしゃ)は、鉱山・金属業の神さまの総本宮として、美濃国一宮として崇敬を集めてきた神社です。
境内を訪れて圧倒されるのが、壮麗な社殿群。南宮大社が建つのは、関ヶ原合戦で徳川陣営と毛利・吉川などの陣営が置かれていた地。現在見られるのは、兵火によって焼失した社殿を乳母・春日局の願いを聞き入れた三代将軍徳川家光公が再建したものになります。家光公が、社殿再建のために寄付した金額は七千両。現代の価値に直すとなんと21億円にものぼります。
和様と唐様(当時の中国の様式)をミックスさせ、朱色に塗られた目にも鮮やかな社殿群は、当時の人々には夢のような空間に写ったことでしょう。「こんなに立派な社を建てるとは、さすが家光さま」なんて感じで話題になり、家光公への尊敬も集めるのに一役買ったことが想像できます。その価値は現代もあせず、本殿、弊殿、拝殿など18棟の社殿のすべてが国の重要文化財に指定されています。
5月5日に行われる例大祭で担がれる3基の御輿も、金具に徳川家の家紋である三つ葉葵の紋が入っているので、祭りに訪れた際は注目してみてください。



壮麗な楼門をくぐると、回廊に囲まれた高舞殿や拝殿が見えてきます。

三つ葉葵の御紋が入った御輿。例大祭は国の無形文化財に指定されています。

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■東海随一の神さまは、見どころいっぱい。 〜伊豆国 三嶋大社

JR東海道新幹線、東海道線の三島駅から歩いて12分ほど。こんもりとした森と石の鳥居が伊豆国の一宮・三嶋大社(みしまたいしゃ)の目印です。
三嶋大社は、奈良・平安時代の古書にも記録が残るほどの古社で、東海随一の神格とされています。御祭神に祀るのは、大山祇命(おおやまつみのみこと)と積羽八重事代主神(つみはやえことしろぬしのかみ)の二柱。総じて三嶋大明神と称され、崇敬を集めてきました。大山祇命は、山を司る大いなる神さまであり、富士山を御神体とする浅間神社の御祭神、コノハナノサクヤビメの父神でもあります。一方、積羽八重事代主神は、漁業や商売繁盛の神さまエビスさまと習合しているため、北西に富士山、西に沼津港、南に伊豆半島と、山海に囲まれた三島の商業、林業、漁業を三嶋大明神が見守ってきたのでしょう。
伊豆に流された源頼朝が百日祈願を行い、源氏の再興を願った神社としても知られています。頼朝が鎌倉幕府を開くと、三嶋大社を中心に三島の町が発展するほど、社領神宝を寄せてますます崇敬したようです。石の鳥居をくぐり神池や立派な総門も立つ広々とした境内には、源頼朝ゆかりのスポットが点在。北条政子と並んで腰掛けたと伝えられる石や従者が警護にあたっていた場所が残されています。
本殿・幣殿・拝殿は国の重要文化財指定。社殿に刻まれた彫刻は精緻で見ごたえがあるので、建築好きの方はお見逃しなく。頼朝ゆかりのスポットや彫刻を眺めてゆっくり散策したあとは、境内の茶屋の名物、福太郎餅を食べながらひと休みすることもできます。



大きい石に頼朝が、小さい石に北条政子が座ったと伝えられる腰掛け石。

拝殿の前には、舞殿が。舞殿の欄間などにも見事な彫刻が彫られています。

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■どこ行く?中部地方の一宮

◆<甲斐国>
古代の甲斐国の
中心地に鎮座する
山梨・笛吹市
浅間神社(あさまじんじゃ)

◆<駿河国>
木花之佐久夜毘売命を祀る
浅間神社の総本社
静岡・富士宮市
富士山本宮浅間大社(ふじさんほんぐうせんげんたいしゃ)

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■その他の中部地方の一宮

■静岡・森町/小國神社・おくにじんじゃ(遠江国)
■岐阜・高山市/水無神社・みずなしじんじゃ(飛騨国)
■愛知・豊川市/砥鹿神社・とがじんじゃ(三河国)
■愛知・一宮市/真清田神社・ますみだじんじゃ(尾張国)

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