★重要文化財のお墨付き伝統の秋祭り★

1.雅やかで荒々しい、みちのく小京都の秋祭り 〜 角館のお祭り
2.昼夜で表情を変える豪華絢爛な山車の競演 〜川越氷川祭
3.御神輿、だんじり、そして鬼が来る!〜 上野天神秋祭
4.どこ行く?重要文化財の秋祭り
5.その他の重要文化財の秋祭り
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■雅やかで荒々しい、みちのく小京都の秋祭り
〜 角館のお祭り


秋田県仙北市の角館(かくのだて)町は、“みちのくの小京都”と言われる観光名所。
築200年近い武家屋敷が並ぶ内町と、商家の趣が残る外町(とまち)が、風情ある町並みを作っています。
角館を江戸明暦から明治まで納めたのは、平安時代から勢力を持っていた佐竹氏の北家でした。佐竹氏は、江戸時代270あまりの大名のうち、薩摩の島津氏も抜く歴史がある旧家。佐竹北家は、公家からの嫁入りなど京都との関係も深かったこともあり、角館に“小京都”とも呼ばれる雅な文化が取り入れられました。
角館の町並みを舞台におこなわれる「角館のお祭り」は、角館の雅な一面と、武家の勇壮な一面が濃縮されたような魅力があります。
神明社(しんめいしゃ)と薬師堂のお祭りで、始まりは350年余前。現在の祭りでは、各丁内から出す18台の曳山を、若者達が神明社と薬師堂の参拝、佐竹北家の現当主への上覧を目的に曳き回すのがならわし。雅な見どころは、お囃子の調べにのせ秋田おばこたちの華やかな手踊りと曳山に飾られた豪華な歌舞伎人形や武家人形。一方、2台の曳山が、どちらが道を譲るかを争う「やまぶっつけ」の場面は、祭りのクライマックスともいえる荒々しい迫力に満ちています。



佐竹北家の当主の前では、手踊りが披露されるのがならわし。

迫力満点の「やまぶっつけ」。お囃子の音も最高潮に。

問い合わせ:角館のお祭り実行委員会(仙北市観光課内)0187-43-3352
開催日:毎年9月7日〜9日

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■昼夜で表情を変える豪華絢爛な山車の競演
〜 川越氷川祭


みちのくの小京都が角館なら、小江戸と呼ばれ商人文化が栄えたのが埼玉県の川越。
この川越を代表する祭りが毎年10月におこなわれる「川越氷川祭」、通称「川越まつり」です。
江戸時代、川越藩主が総鎮守として崇敬した川越氷川神社(かわごえひかわじんじゃ)の秋祭りです。江戸の文化の影響を受けた川越のお祭りは、山車も江戸風。人形、彫刻、刺繍などが施された豪華絢爛な装飾は、このお祭りの最大の見どころとなっています。
昼見れば、眩いほどキラキラと輝き、夜は提灯に照らされ艶っぽい雰囲気。
昼と夜でまったく違う表情を見せる女性のように、2つの雰囲気が見られる山車が、「川越まつり」の魅力になっています。特に午後2時ごろから始まる市役所前の山車の「揃い曳き」と、夜6時半ごろから9時ごろまで繰り広げられる「曳っかわせ」と呼ばれる山車の競い合いは、その豊かな表情を見るのにぴったり。時間をたっぷり取り昼夜通しで、祭りの小江戸を体感してみてください。



歴史ある町並みと提灯の明かりが一層趣を与える山車の曳き回し。

15日は御神輿が市内を巡行する神幸祭(じんこうさい)がおこなわれます。

問い合わせ:川越まつり協賛会(川越市観光課内)049-224-5940
開催日:2012年10月20日・21日(毎年10月第3土・日曜)

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■御神輿、だんじり、そして鬼が来る!
〜 上野天神秋祭


三重県の伊賀市にある伊賀上野城・城下町の秋の風物詩が「上野天神秋祭」。菅原神社(すがわらじんじゃ、通称上野天神・うえのてんじん)の例大祭で、400年もの歴史を持っています。
「天神さん」と地元で親しまれる菅原神社は、慶長16(1611)年に伊賀上野城が築城されたときに上野町の氏神さまに定められました。
お祭りが始まったのもちょうどそのころ。
当初は御輿と獅子舞などの行列だったのが、徐々に変化を遂げ、町人文化が華やかな元禄時代から文化・文政時代に今の御輿、だんじり、鬼の行列になったと伝えられています。
行列で目を奪われるのは、町人文化の粋を集め細かな細工が施された絢爛なだんじりと、百数十体もの鬼たち。
ユーモラスにも恐ろしげにも見える鬼は、行く先々で子どもを本気で怖がらせています。
祭りは国指定の重要無形文化財に指定されていますが、だんじりの金具と鬼の面も三重県の文化財。贅を尽くしただんじりも、鬼の仮面も、職人が技術を尽くして作った物。精緻な技から、華やかさも恐ろしさもリアルに伝わってきます。



華やかなだんじりは、祭りの一番の見どころ。

全国でもめずらしい鬼行列。おそろしげな面に泣き出す子も。

問い合わせ:伊賀上野観光協会0595-26-7788
開催日:毎年10月23日〜25日

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■どこ行く?→どこ行く?重要文化財の秋祭り

◆<高山祭:10月9日・10日>
屋台に匠の技が生きる
日本三大美祭
岐阜・高山市
櫻山八幡宮(さくらやまはちまんぐう)

◆<唐津くんち:毎年11月2日〜4日>
漆張りの巨大な曳山
が迫力満点
佐賀・唐津市
唐津神社(からつじんじゃ)

◆<長崎くんち:毎年10月7日〜9日>
異国文化あふれる
ダイナミックな演目
長崎・長崎市
諏訪神社(すわじんじゃ)

◆<博多おくんち:10月23日・24日>
稚児からミス福岡までが
歩く御神幸行列
福岡・福岡市博多区
櫛田神社(くしだじんじゃ)

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■その他の重要文化財の秋祭り

■秋田・横手市/保呂羽山波宇志別神社・ほろわさんはうしわけじんじゃ(霜月神楽:毎年11月7日夜〜8日朝)
■山形・河北町/谷地八幡宮・やちはちまんぐう (林家舞楽〈谷地どんが祭り〉:2012年9月15日〜17日)
■千葉・香取市/諏訪神社・すわじんじゃ(佐原の大祭:2012年10月12日〜14日)
■神奈川・山北町/神明社・しんめいしゃ(山北のお峯入り:4〜5年に1度開催、2012年開催予定あり)
■石川・七尾市/熊甲神社・くまかぶとじんじゃ(お熊甲祭:毎年9月20日)
■兵庫・加東市/上鴨川住吉神社・かみかもがわすみよしじんじゃ(神事舞:毎年10月4日・5日)
■奈良・奈良市/奈良豆比古神社・ならつひこじんじゃ(翁舞 :毎年10月8日)
■山口・岩国市/荒玉社・あらたましゃ(岩国行波の神舞〈例祭〉:毎年10月)

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■バックナンバー
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