■神社ができた歴史や祀られている神さまについて学びましょう
全国の神社には、さまざまな神さまが祭神として祀られていますが、その一方で、同じ名前の神社も全国各地で見かけることがあります。なぜ同じ名前の神社があちこちにあるのでしょうか?
それは、ある神さまの神徳に感銘を受けた人が、自分の住む地域にその神さまの分霊(わけみたま)を移して祀ることがあるからです。これを勧請といいます。「△△△年に○○神宮からご祭神を勧請して創建し・・・・・」というように、神社創建の由緒としてよく挙げられています。その際、神社の名前を同じにすることも、まためずらしくありません。神さまの信仰は、このようにして日本各地に広まってきたのです。
神さまをお祀りするところは古代からありましたが、初めから今のような社殿があったわけではありません。大木や巨岩、山などが神さまの降りてこられる場所であると考えられていました。後に祭場を設けるようになったことや、雨風をしのぐためなどといった理由から、建物が造られていきました。中国の寺院建築などの影響も受けながら、現在のような神社の形になりました。
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■神社は各々5種類の名で呼ばれています
○神宮:本来は伊勢神宮のみの社号として使われました。現在は、伊勢神宮・熱田神宮・橿原神宮・明治神宮などが見られますが、皇室ゆかりの神社が多いといわれます。
○大社:元々、国譲りを行なった大国主命を祀る出雲大社に使われましたが、現在は出雲大社・諏訪大社・春日大社・日吉大社などにも使われています。地域における格式が高い神社を意味したようです。
○宮:天皇や皇族を祀っている神社に使われています。
○神社:最も多く使われていますが、地域の信仰を集めるお社です。
○社:神社を略したものを、○○社として用います。
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■神社は神さまと人間をつなぐ架け橋です
江戸時代後期、当時の庶民の願掛けの内容は、頭痛、疱瘡(ほうそう)、虫歯、百日咳(ひゃくにちぜき)、怪我除け、夫婦仲、蛇除け、脚気(かっけ)、眼病、痔(ぢ)、いぼ取り、安産、盗賊除けなどでした。
健康にまつわるものが多いのは、現在のように医療が進んでいなかったからかも知れません。江戸時代には、評判が人々の口から口へと伝わって多くの参拝者を集める流行神(はやりがみ)が存在したそうです。
庶民が色々な神さまをつくりだすのは、人がつねに現世利益(げんぜりやく)を求める結果かもしれません。
そのため、願掛けの内容は時代とともに変化し、家内安全、無病息災、商売繁盛は昔からの定番で、高度成長期以降に急増したのが交通安全と入学試験の合格祈願です。最近ではストーカーや不倫の解消にご利益があるとされる神社、さらにリストラにおびえるサラリーマンの参拝を集める「首つぎ地蔵」なるお地蔵さんもあるそうです。
極端にいえば、悩みの数だけ神さまは存在し、これらの神々は真摯な祈願と交換に、人々に安息をもたらします。この関係を成り立たせているのが、ご利益という神さまからの贈り物です。ご利益があるから、人は神さまを拝み、いくばくかの賽銭をおさめます。
ご利益は、神仏と人々をつなぐ架け橋でしょう。ただし、そのご利益は、神さまによって得手、不得手の分野があり、神々はそれぞれに専門特化していて、神さまも万能の神ではないということです。
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